はじめに:rtrvr.aiとは?ウェブブラウジングの新しい形
日々のウェブブラウジングで、情報のコピー&ペースト、フォームへの入力、たくさんのタブを行ったり来たり…こうした繰り返し作業にうんざりしていませんか? rtrvr.ai(リトリバーAI)は、そんな「ただ忙しいだけの作業」からあなたを解放するために作られた、画期的なChrome拡張機能です。
rtrvr.aiの目的は、あなたのブラウザを、まるで秘書のように指示を聞いて自動で動いてくれる「AIウェブエージェント」に変えること。プログラミングの知識は一切不要。普段使っている言葉で指示するだけで、ウェブ上での複雑な作業や情報集めを自動で実行してくれます。
このツールの最大の特徴は、あなたのパソコンのブラウザ上で直接動くという点です。これにより、ログインしないと見られないサイト、会社のネットワーク内の情報、さらにはパソコンに保存されているファイル(PDFも含む)など、普通のクラウドサービスでは難しかった情報にもアクセスして処理できるのが強みです。rtrvr.aiはあなたのブラウザからウェブサイトにアクセスするため、ウェブサイト側から「これは自動プログラム(ボット)からのアクセスだ」と疑われにくいというメリットもあります。
主要機能:rtrvr.aiで何ができる?あなたのウェブ作業を自動化
rtrvr.aiを使うと、ウェブブラウジングやデータの活用に関する様々な作業を効率化できます。
ウェブタスクの自動化 (Act機能)
「このウェブサイトの会員登録フォームに、この情報を入力して送信して」 「〇〇会社のTwitterアカウントを見つけてフォローして」
このように、あなたが普段ウェブサイト上で行っているクリックや入力などの操作を、指示一つで自動で実行させることができます。繰り返し行う定型的な作業を自動化するのに特に役立ちます。
構造化データ抽出 (Extract機能)
ウェブページやPDFから、必要な情報だけを抜き出して、整理されたデータ(構造化データ)としてGoogle スプレッドシートに自動でまとめてくれます。
例えば、複数の商品ページから商品名、価格、レビュー数を一覧にしたり、求人サイトから募集要項をリストアップしたり。たくさんのページにわたる情報や、画面をスクロールするたびに情報が表示されるサイト(無限スクロール)にも対応しています。抽出する際に、どの情報を抜き出すか細かく設定する必要はなく、AIが自動で判断して適切な項目(列)を作ってくれます。
PDF処理
パソコンに保存されたPDFファイルからデータを抽出したり、PDFのフォームに自動で入力したりできます。契約書や請求書、申込書など、定型的なPDF書類の処理を自動化したい場合に便利です。
Function Calling(関数呼び出し)
指示の中に特定の命令(例: 「このページの要約をSlackに送って」)を含めたり、あらかじめ定義された「関数」を呼び出したりすることで、rtrvr.aiの機能を拡張できます。外部サービス(Slackなど)と連携したり、PDFに情報を入力したり、オリジナルのウェブページを作成したりすることも可能です。自分でオリジナルの関数を作ることもできるので、活用の幅が大きく広がります。これらの連携に必要なパスワードや認証情報は、あなたのブラウザの中に安全に保存され、rtrvr.aiのサーバーに送られることはありません。
Google スプレッドシート連携
データの抽出結果をGoogle スプレッドシートに出力するだけでなく、スプレッドシートに書かれた情報(例: 処理したいウェブサイトのURLリスト)を読み込んで、それを基に一連の自動作業を実行することもできます。例えば、スプレッドシートにある商品URLリストを読み込み、それぞれのページの価格や在庫状況を調べてスプレッドシートに書き戻す、といった作業が自動化できます。
マルチタブ操作
複数のタブをまとめて選択し、それらのタブに対して一度に同じ作業を実行させたり(例: 複数の商品ページの情報から応募フォームを自動入力)、タブ間の情報を比較したりできます。
ワークフロー制御と記録 (Recordings機能)
実行中の自動作業を一時停止したり、再開したり、途中でやめたりできます。また、あなたが手動で行ったウェブサイトでの操作を「記録」して、それをAIエージェントに学ばせることも可能です。これにより、同じ作業を繰り返し行う際の精度を高め、失敗を減らすことができます。
スケジュール実行
一度設定した自動作業を、毎日決まった時間などに自動で実行させることができます。例えば、「毎朝9時に特定のニュースサイトから最新記事のタイトルと要約を取得する」といった設定が可能です。
これらの機能を組み合わせることで、rtrvr.aiは単なる情報収集ツールではなく、情報収集、データ整理、そして日々の定型作業をまとめて自動化してくれる強力なAIエージェントとして活用できます。
基盤技術:なぜrtrvr.aiは効果的なのか?その秘密に迫る
rtrvr.aiの便利な機能は、いくつかの特別な技術によって支えられています。
DOMベースのインタラクション
ウェブサイトは、私たちが見ている見た目(スクリーンショットのようなもの)だけでなく、その裏側に「DOM(Document Object Model)」と呼ばれる、ページの構造や内容を表す情報を持っています。
多くのAIツールは、ウェブサイトの見た目(画像)を見て操作しようとしますが、rtrvr.aiは、このDOM情報を直接読み込んで操作します。これにより、ウェブサイトの部品(ボタンや入力欄など)やそこに書かれている文字を正確に把握し、より確実に操作(クリック、入力、データ抽出)を実行できます。
特に、英語以外の言語のサイトや、表示内容が頻繁に変わるサイトでも、見た目だけに頼るよりも正確に動作しやすいというメリットがあります。また、DOM情報は画面に表示されていないタブでも取得できるため、複数のタブで同時に作業を進めることができます。先ほど説明した操作の「記録」機能も、このDOM情報を基に行われるため、記録した作業を正確に再現できます。
ローカルコンテキストの活用
rtrvr.aiの最もユニークな点は、あなたのパソコンのChromeブラウザの中で動き、あなたが普段使っている環境(ログイン情報、Cookie、パソコンのIPアドレス、ローカルファイル)をそのまま利用できることです。これが以下の大きな利点につながります。
- ログインが必要なサイトへのアクセス: あなたがすでにログインしているサイト(会員サイトや社内システムなど)には、改めてパスワードを入力することなくアクセスできます。
- ボット検出を回避しやすい: rtrvr.aiからのアクセスは、あなたのパソコンのインターネット回線から行われるため、ウェブサイト側から「これは自動プログラムからのアクセスだ」と疑われにくく、アクセスをブロックされにくいです。
- ローカルファイル連携: パソコンに保存されているPDFファイルなどを直接読み込んで処理できます。
この「ローカルコンテキスト活用」は、多くのクラウドベースの自動化ツールが抱える「ログインできない」「ブロックされる」といった問題を解決する有効な方法です。
基盤LLM(Gemini)
rtrvr.aiは、Googleが開発した高性能なAIモデル「Geminiファミリー」をその頭脳として利用しています。Geminiを使うことで、長いウェブページやPDFの内容を理解したり、複数のタブにわたる複雑な指示を処理したりすることが可能になっています。
- LLM(大規模言語モデル)とは? LLMは、大量のテキストデータを学習することで、人間のように文章を理解したり、新しい文章を作り出したり、質問に答えたりできるAIのことです。
Geminiの中でも、特に効率的なモデルを利用することで、高速かつ低コストで様々なタスクを実行できるとされています。
市場での位置づけと競合比較:他のツールとどう違う?
AIを使ってウェブ作業を自動化するツールは他にもいくつかありますが、rtrvr.aiは技術的なアプローチや動作環境において独自の特徴を持っています。
- DOMベース vs Visionベース(例えば、OpenAIのOpertorなど): 多くのツールは、ウェブサイトの「見た目」を画像として認識して操作する「Visionベース」という方法を使います。一方、rtrvr.aiはウェブサイトの構造情報である「DOM」を直接操作する「DOMベース」です。これにより、ウェブサイトの構造をより正確に理解し、誤認識(「幻覚」と呼ばれることもあります)のリスクを減らし、より安定した操作が可能です。
- ローカル実行 vs クラウド実行: 他の多くのツールは、インターネット上のサーバー(クラウド)で動作します。この場合、LinkedInやYouTubeなど、クラウドからのアクセスを制限しているサイトではうまく動かないことがあります。rtrvr.aiはあなたのブラウザで動くため、あなたが普段アクセスしているサイト(ログイン済みのサイトも含む)にスムーズにアクセスできる大きな利点があります。パスワードをrtrvr.aiと共有する必要がない点も安心です。
- 並列処理と失敗率: rtrvr.aiは、複数のタブを開いて同時に作業を進めることができます。例えば、たくさんのウェブサイトから情報を集める際に、一つずつ順番に処理するのではなく、複数のサイトを同時に処理することで、作業時間を大幅に短縮し、途中でエラーが発生するリスクも減らすことができます。他のツールでは、アクティブな(画面に表示されている)タブでしか操作できないことが多く、作業ステップが増えるほど失敗しやすくなる傾向があります。
- 価格: rtrvr.aiは無料でも試せるプランがあり、有料プランも比較的安価に設定されています。他の高機能なAIエージェントツールと比較しても、コストパフォーマンスに優れていると言えます。
これらの比較から、rtrvr.aiは「普段使っているブラウザ環境をそのまま活用して、信頼性の高い自動化やデータ抽出を、プログラミングなしで手軽に行いたい」という方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えます。
セキュリティ、プライバシー、信頼性:安心して使える?
rtrvr.aiがあなたのブラウザ上で動くということは、セキュリティやプライバシーについてもしっかり理解しておくことが大切です。
セキュリティモデル
- クライアントサイド実行: rtrvr.aiの主要な処理は、あなたのChromeブラウザ内の安全な領域(サンドボックス)で行われます。これにより、あなたのパスワードや重要な情報がrtrvr.aiのサーバーに送られたり保存されたりするリスクを減らしています。
- Googleによる審査: Chrome拡張機能として、Googleによるマルウェアチェックやセキュリティポリシーの審査を受けています。rtrvr.aiはChromeの推奨するセキュリティ基準に従っていると説明されています。
- 最小限の権限: rtrvr.aiは、その機能を使うために必要な最小限の権限のみを要求するとされています。インストールする際には、どのような権限(ウェブサイトのデータ読み取りなど)が要求されるかを自分で確認することが推奨されます。
- サンドボックス化の推奨: より安全に使うために、rtrvr.ai専用の新しいChromeプロファイル(設定や履歴などが分かれている環境)を作って使うことが推奨されています。これにより、万が一予期しない動きがあっても、他のブラウザ環境への影響を最小限に抑えられます。
プライバシーポリシー
- データ収集: サービス改善のために、どのようなウェブサイトを訪れたか、どのような検索をしたか、といった情報を自動的に集めることがありますが、これらの情報は通常、個人が特定できないように処理されます。
- 個人情報(PII): 現時点では、あなたの氏名やメールアドレスといった個人を特定できる情報(PII: Personally Identifiable Information)を収集したり保存したりすることはないとされています。
- Google Sheets権限: データ抽出結果を保存するために、新しいGoogleスプレッドシートを作成する権限のみを要求します。rtrvr.aiが読み取れるのは、自分で作成したシートか、あなたが許可したシートのみです。
- 閲覧履歴: ユーザーの閲覧履歴にはアクセスしません。
ローカル環境で動くことで、あなたのログイン情報やファイルにアクセスできるという大きな利便性がある反面、この拡張機能自体を信頼できるかどうかが重要になります。AIエージェントであるため、あなたの指示の解釈によっては、意図しないウェブサイト操作を行う可能性もゼロではありません。そのため、推奨されている安全な使い方(サンドボックス化など)を実践することが大切です。
全体として、rtrvr.aiはクラウドサービスと比較してセキュリティ上のメリット(認証情報の非共有など)がある一方で、あなたのブラウザ環境で動くからこその信頼性が求められるツールと言えます。
ユーザーフィードバックと評価:実際の評判は?
rtrvr.aiは登場以来、多くのユーザーから注目されており、様々な感想が寄せられています。
肯定的な評価
- 高い機能性と効率: 「本当に指示通りに動いてくれた」「驚くほど速い」「これ一つで何時間もの作業が節約できる」といった、その自動化能力やデータ収集能力に感心する声が多く聞かれます。
- 使いやすさ: プログラミングが不要で、自然な言葉で指示できる点が特に評価されています。「誰でも簡単に使える」「ノーコードツールの究極形かもしれない」という意見もあります。
- 革新性: 「革命的だ」「素晴らしい製品だ」といった、新しいアプローチや将来性への期待を示す声も多いです。
- コストパフォーマンス: 無料で試せる点や、比較的安価な有料プランも好評です。
指摘・懸念事項
- 慣れるまで少し複雑: 機能が多い反面、「使いこなすには少し慣れが必要」という声や、操作画面が少し複雑に感じるという意見もあります。
- AIの不安定さ: AIが指示をどう解釈するかによって、予期しない動きをしたり、作業が途中で止まってしまったりすることがあります。完全に自動ではなく、人間が途中で確認したり修正したりする必要がある場合もあります。
- パフォーマンスのばらつき: 作業内容によっては非常に速く終わることもあれば、時間がかかることもあります。
ユーザーの評判を見ると、rtrvr.aiはその強力な機能と使いやすさで多くの人を惹きつけています。特に、今まで自動化が難しかった作業を簡単にできるようになった、という具体的な効果を実感している人が多いようです。一方で、新しいAIツールならではの課題(AIの挙動の予測不能性など)もあり、今後の改善に期待が寄せられています。
rtrvr.aiの始め方
rtrvr.aiを使い始めるのはとても簡単です。以下のステップで、すぐにあなたのブラウザをAIエージェントに変えることができます。
- Chromeウェブストアにアクセス: Google Chromeブラウザを開き、「Chromeウェブストア」にアクセスします。
- 「rtrvr.ai」を検索: ウェブストアの検索バーで「rtrvr.ai」と入力して検索します。
- 拡張機能をインストール: rtrvr.aiの拡張機能が表示されたら、「Chromeに追加」ボタンをクリックします。確認のポップアップが表示されるので、「拡張機能を追加」を選択します。
- 拡張機能を有効化: インストールが完了すると、Chromeのツールバーにrtrvr.aiのアイコンが表示されます(パズルのピースのようなアイコンの中に隠れている場合もあります)。アイコンをクリックしてrtrvr.aiを起動します。
- アカウント設定(必要に応じて): 初回起動時や特定の機能を利用する際に、簡単なアカウント設定やGoogleアカウントとの連携(Google スプレッドシート連携などで必要)を求められる場合があります。画面の指示に従って進めてください。無料プランの場合は、この時点で初期クレジットが付与されます。
これで、rtrvr.aiを使う準備が整いました。ウェブサイトを開いた状態でrtrvr.aiのアイコンをクリックし、表示されるインターフェースに自然言語で指示を入力することで、様々な自動化やデータ抽出タスクを実行できます。
より安全に利用するため、そして仕事用や個人用など既存のブラウザ環境に影響を与えないように、rtrvr.ai専用の新しいChromeプロファイルを作成してその中で使用することも推奨されています。
無料プランでできること:具体的な活用例
rtrvr.aiには無料プランがあり、初期クレジットが付与されるため、まずは気軽に試してみることができます。無料プランでも、その基本的な機能の多くを体験することが可能です。以下に、無料プランで試せる具体的な活用例をいくつかご紹介します。
1. 簡単なウェブサイトからの情報抽出
-
例: Amazonの体温計のベストセラーのページを開き、「ベストセラー体温計の第3位までの商品名、その商品の説明、価格、評価を調べて」と指示(「Act」ボタンを押す)する。
回答は以下の通り。(出力を見やすいように整形、正確に抜き出してくれていました。ただし、この順位はかなり変動しますので、調べた日により下記の結果と異なる場合はあります。)
- 例: ブログ記事を開き、「この記事のタイトル、公開日、概要、主要な見出しを抽出して、なお、日本語でない場合は、日本語の翻訳もつけて」と指示する。この場合は、主要な見出しは、英語になっていたので、再度「見出しはリストに直し、英語の下に日本語訳を入れるようにして下さい」と指示(「Act」ボタンを押す)。回答は以下の通り。
✨ 公開日: April 2, 2025
概要: rtrvr.ai v8リリースでは、UIの刷新、Google Sheetsとの連携強化、AI PDFフォーム入力、動的Webダッシュボードなどの新機能が追加され、エージェント的な将来への道が開かれています。
主要な見出し: * 🚀 What's New in v8? 🚀 * 👀 Major UI Revamp: Clearer Actions, Transparent Execution & Better Control! * 💡 Interacting With Sheets Just Got Way Easier! * 🌊 Extract Infinite Data with Enhanced Reliability! * 🪄 New Powers Unleashed: AI PDF Filling & Dashboard Generation! * ⚡ Faster Than Ever: Add Workflows to Your Right-Click Menu! * 🗺️ The Future is Agentic: Roadmap Update & Our Vision!
ここで、「見出しはリストに直し、英語の下に日本語訳を入れるようにして下さい」と指示。(整形されていないので、整形しなおしています。)
* 🚀 What's New in v8? 🚀 * v8の新機能は?
* 👀 Major UI Revamp: Clearer Actions, Transparent Execution & Better Control! * 主要なUI刷新:より明確なアクション、透明な実行、より優れた制御!
* 💡 Interacting With Sheets Just Got Way Easier! * Sheetsとの連携がずっと簡単に!
* 🌊 Extract Infinite Data with Enhanced Reliability! * 信頼性を高めた無限データ抽出!
* 🪄 New Powers Unleashed: AI PDF Filling & Dashboard Generation! * 新たな力が解き放たれる:AI PDF入力&ダッシュボード生成!
* ⚡ Faster Than Ever: Add Workflows to Your Right-Click Menu! * これまで以上に高速:ワークフローを右クリックメニューに追加!
* 🗺️ The Future is Agentic: Roadmap Update & Our Vision! * 未来はエージェント的:ロードマップ更新と私たちのビジョン!
2. 少し込み入ったウェブタスクの自動化
-
例: Google検索ページから、「Google で『Google ai studio 使い方』を検索し、検索結果の最初のリンクをクリックしてください。開いたページのタイトル、公開日、要約(500文字程度)を抽出して ください。」と指示(「Act」ボタンを押す)する。
結果は、以下の通り。
3. 開いているタブの情報の要約や比較
- 例: Amazonのスマホ商品から「iPhone 16e 128GB」、「Xiaomi POCO F7 Pro 12GB+512GB」、「Google Pixel 9a 128GB+8GB」を別タブで開き、「これらの商品の主な特徴と価格を比較してこれらのタブの情報から、それぞれの商品の主な特徴と価格を比較して」と指示(「Extract」ボタンをクリックする)する。
Google sheets(Compare Amazon Products [rtrvr.ai - 05/04/2025, 04:59 PM])に結果が書き込まれていました。そのスクリーンショットを下記に示します。
4. ローカルPDFからの情報抽出
- 例: パソコンに保存されているPDF形式の文書(総務省統計局から世界の統計(296ページ)をダウンロード)をブラウザーで開き、「このpdf文書のタイトル、ページ数と内容について、どのようなことが書かれているか重要な項目を番号付きの箇条書きで詳細に(1000文字程度)書いて」と指示(「Act」ボタンをクリックする)しても上手く動作しない(でたらめな回答をする。)、PDF文書の場合は、下にあるファイル添付をして「添付したpdf文書のタイトル、ページ数と内容について、どのようなことが書かれているか重要な項目を番号付きの箇条書きで詳細に(1000文字程度)書いて」と指示(「Act」ボタンをクリックする)すると以下の回答が得られた。
ここで、中に書かれている山の情報「添付したpdf文書から世界で5番目に高い山の名所、標高(m)、所在地(国、山地)を教えて」を聞いてみました。
学術論文のアーカイブページからの情報抽出
- 例:人工知能のアーカイブページを開いて、「人工知能の2025年5月2日の[1]から[5]までのarXivのpdfをクリックして、それらのタイトル、著者、概要を日本語で抽出(「Crawl」ボタンをクリックする)し、Google Sheetsにまとめてください」と頼んでみた。
無料プランで試す際のポイント
- 無料プランには利用できるクレジット数に上限があります。複雑なタスクや大量のデータ処理はクレジット消費が多くなるため、まずはシンプルで短いタスクから試してみるのがおすすめです。
- Extract機能でのデータ抽出は、ページの複雑さや抽出するデータ量によってクレジット消費が変わります。少量のデータ抽出から始めると良いでしょう。
- Act機能でのウェブ操作も、操作ステップが多いほどクレジットを消費します。簡単なクリックや入力から試してみてください。
無料プランは、rtrvr.aiがどのようなツールで、自分の普段の作業にどう活用できそうかを確認するための良い機会です。まずは上記のような簡単な例から試してみて、その便利さを体験してみてください。
開発者と将来展望:rtrvr.aiのこれから
rtrvr.aiは、「rtrvr.ai Team」というチームによって開発されています。共同創業者としてArjun Chintapalli氏とBhavani Kalisetty氏の名前が公表されています。
開発は非常に活発で、定期的に新しい機能の追加や改善が行われています。例えば、パフォーマンスの向上、Google スプレッドシート連携の強化、PDF入力機能の改善など、ユーザーの声を反映したアップデートが続けられています。
将来的な機能拡張の計画
- Agentic Planning: 現在のAIの不安定さを改善するために、より複雑な作業をAI自身が細かく分解して計画し、実行する機能を開発中です。
- Cloud/APIプラットフォーム: 将来的には、有料プラン向けに、rtrvr.aiをインターネット上のサーバー(クラウド)で動かしたり、他のシステムと連携するためのAPI(プログラム連携の仕組み)を提供したりする計画があります。これにより、より大規模な自動化やシステムへの組み込みが可能になることが期待されます。
- Exchangeプラットフォームの発展: rtrvr.aiのユーザー同士が便利な自動化設定(ワークフロー)を共有できるプラットフォーム「rtrvr.ai/exchange」をさらに発展させ、将来的には共有したワークフローで収益を得られるようにしたり、みんなで協力してデータセットを作ったりできるような仕組みを目指しています。
- 引用機能: 抽出した情報がどのウェブサイトから来たのかを分かりやすく表示する機能も検討されています。
- 他のブラウザへの対応: 現在はChromeに注力していますが、Braveなど他のChromeと同じ技術で作られたブラウザ(Chromiumベース)への対応も視野に入れています。
開発チームは、rtrvr.aiを単なる自動化ツールに留めず、ローカル実行の強みを活かしつつ、将来的にはクラウド連携やユーザーコミュニティの活性化など、より幅広い活用シーンとビジネス展開を目指しているようです。
まとめと戦略的推奨事項:rtrvr.aiはこんな人におすすめ!
rtrvr.aiは、AIを活用したウェブ自動化とデータ抽出の分野において、非常にユニークで強力なツールとして登場しました。その最大の強みは、ウェブサイトの構造を正確に理解する「DOMベース」の技術と、あなたが普段使っているブラウザ環境(ログイン情報やファイルなど)をそのまま活用できる点にあります。これにより、今まで難しかったログインが必要なサイトからの情報収集や、ボットと間違われずに作業を進めることを、プログラミングなしで実現しています。他のサービスとの連携(Function Calling)や、PDF処理、Google スプレッドシートとの連携も、その価値を高めています。
もちろん、あなたのブラウザ上で動くということは、このツールを信頼して使うことが前提となります。推奨されているセキュリティ対策(専用プロファイルの使用など)を理解して使うことが大切です。
rtrvr.aiが特におすすめな人
- データ分析やリサーチをする人: 様々なウェブサイトやPDFから情報を集めたり、データを整理したりする作業が多い方に。
- マーケティングや営業の仕事をする人: 見込み顧客の情報を集めたり、競合サイトの情報を調べたり、定型的な情報収集や入力作業を効率化したい方に。
- プログラミングが苦手な人や中小企業の方: ウェブ上での繰り返し作業を自動化したいけれど、専門知識はないという方に最適です。無料プランから試してみるのがおすすめです。
- セキュリティを重視する人: 重要なログイン情報を外部のクラウドサービスに共有したくないという方に。ただし、拡張機能自体への信頼は必要です。
- 開発者やシステム連携を考える人: Function Calling機能を使って、独自の自動化ツールを作ったり、他のシステムと連携させたりしたい方に。将来的なAPI提供にも期待できます。
rtrvr.aiは、あなたのブラウザを強力なAIエージェントに変え、日々のウェブ作業を劇的に効率化できる可能性を秘めたツールです。ぜひ一度試してみて、その力を実感してください。
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