はじめに
皆さん、こんにちは! AI(人工知能)の世界は日々進化していますが、今回は特に注目されているGoogle の新しいAIモデル「Gemini 2.5 Pro Experimental」について、分かりやすく解説します。すごいことに、この最新AIが今すぐ無料で試せるんです!
一体どんなことができるAIなのでしょうか? その特徴や使い方、他のAIとの違いなどを一緒に見ていきましょう。
Geminiはどのように進化してきたの?
Googleは以前、「Google Bard」というAIを発表しましたが、その後継として「Gemini」シリーズが登場しました。Geminiは、文章だけでなく画像や音声も理解できる「マルチモーダル」という能力を持つようになり、カメラに映ったものを認識して会話できる機能などが話題になりました。
しかし、他のAIも急速に進化しており、Geminiが新しい機能を発表しても、すぐに追いつかれたり、追い越されたりすることもありました。
最近では、Gemini 2.5 Proが、AIの性能を競う「チャットボットアリーナ」という評価で1位を獲得するなど、その実力が高く評価されています。
Gemini 2.5 Pro Experimentalのすごいところは?
この最新AIには、注目すべき特徴がたくさんあります。
- 考える力がアップ!:質問に答える前に、AI自身がじっくり考えるようになりました。人間が問題を解く際に頭の中で論理展開するように、このモデルも内部で思考プロセスを実行することで、より正確で質の高い回答を提供できるようになっています
- プログラミングがもっと得意に!:コードを書いたり、修正したりする能力が大幅に向上しました。特に推論・コーディング能力が向上しています。
- 色々な情報を一度に理解できる!:文章、画像、音声などを同時に理解できる「ネイティブマルチモーダル」能力を持っています。例えば、会議の音声データと議事録のPDFファイルを同時に読み込ませて、内容を要約させる、といった使い方ができます。
- たくさんの情報を覚えられる!:一度に処理できる情報量が非常に多くなりました(最大100万トークン。トークンはAIが情報を処理する単位)。これは、分厚い本1冊分の情報量に相当します。この「コンテキストウィンドウ」が広いおかげで、大量の文章を読ませて内容を理解させるといったタスクが得意です。
どれくらい賢いの?(ベンチマーク評価)
AIの賢さを測る様々なテストベンチマークでも、Gemini 2.5 Proは高い成績を収めています。
これらの結果から、Gemini 2.5 Pro Experimentalが非常に幅広い分野で高い能力を持っていることが分かります。
どうやって無料で使えるの?
この高性能なAIは、現在「Google AI Studio」や「Web版のGemini」を通じて無料で利用できます。これらは、誰でもGoogleアカウントがあればアクセスできます。
使い方は簡単で、Google AI StudioやWeb版のGeminiにアクセスし、各ホーム画面のモデル選択画面で「gemini-2.5-pro-Experimental-03-25」や「Gemini 2.5 Pro(experimental)」を選ぶだけです。無料でも、たくさんの情報(100万トークン)を扱え、Web検索機能を使えば、インターネット上の最新情報を参照しながら回答してくれます。
どんなことに使えるの?
Gemini 2.5 Pro Experimentalは、様々な場面で活躍しそうです。
ブログ記事作成:SEO(検索エンジンで上位表示されやすくする工夫)を意識した質の高い記事や、読者層に合わせた記事を作成できます。
ここでは、「「Google AI の歴史:過去、現在、未来」をタイトルとした記事をSEOを意識した、20代から40代の男女の読者層に合わせた質の高い記事を作成してください。」と頼んでみました。結果は、Googleドキュメントにエクスポートし、PDFドキュメントに落としたものです。
- SNSコンテンツなどの作成:X(旧Twitter)やInstagramなどの投稿文、さらにはインフォグラフィック(情報を分かりやすく図で表現したもの)のHTMLコード(ウェブページを作るための言語)なども生成できます。
ここでは、私の記事「図解作成AI「Napkin AI」徹底解説:初心者でも簡単!」をX(旧Twitter)に投稿する文を分かり易くかいて下さい。と頼んでみました。結果は3つほど提案してくれ、それらの中から自分で好きなものを選らべるようにしてくれていました。
- YouTube動画の文字起こし:動画の内容を正確にテキスト化できます。文字起こしした内容を元に、ブログ記事などを作成するのに便利です。
ここでは、海外のYouTube動画の文字起こしを日本語でしてもらいましょう。「NEW GEMINI 2.5 FEATURE」と言うYouTube動画の文字起こしとその要約を書いてもらいました。プロンプトは「添付した動画の文字起こしとその要約を日本語でお願いします。」で問合せしました。
- プログラミングのお手伝い:簡単な指示で、ウェブサイト、アニメーション、ゲーム、データ分析ツールなどを作成できます。
ここでは、「クリップボードにコピーした画像からOCRにより文字を抜き出すプログラムをPythonで書いて、そのプログラムを用いて添付する画像から文字を抜き出してください。」とお願いしてみました。結果は、プログラムが作成されましたが、pytesseract ライブラリ、もしくは Tesseract OCR エンジン本体がインストールされていないためにできない旨の回答となりましたが、Gemini 2.5 Pro自身がOCR機能を持ち合わせているようで、正確な文字を抜き出してくれました。 - 計画作り:旅行の計画、週末のスケジュール、引っ越しの段取りなどを効率的に作成できます。
ここでは、旅行の計画を立ててもらいましょう。プロンプトに「4月に1泊2日で旅行をしたいのですが、最もおすすめの温泉旅行の計画を立てて下さい。」とお願いしてみました。
【モデルプラン】箱根で過ごす 1泊2日 温泉と自然・アート満喫の旅
交通手段:
往路:新宿駅から小田急ロマンスカーで箱根湯本駅へ(約85分)
箱根内移動:箱根フリーパスを利用すると、箱根登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船、バスなどが乗り放題で便利でお得です。
復路:箱根湯本駅から小田急ロマンスカーで新宿駅へ
宿泊:
エリア: 強羅、仙石原、芦ノ湖周辺など、お好みの雰囲気や泉質で選べます。
おすすめ: 露天風呂付き客室や、景色の良い貸切風呂がある旅館・ホテルを選ぶと、より特別な滞在になります。早めの予約がおすすめです。
【1日目】
午前:
新宿駅から小田急ロマンスカーで箱根湯本へ。
箱根湯本駅到着後、荷物を預けるか宿泊先に送る手配をします。
箱根登山電車に乗り換え、スイッチバックを体験しながら強羅方面へ。
昼:
強羅駅周辺でランチ(お蕎麦や洋食など選択肢があります)。
午後:
箱根彫刻の森美術館: 広大な敷地に点在するアート作品を散策しながら鑑賞。自然とアートの融合を楽しめます。足湯もあります。
または、箱根強羅公園: 季節の花々が美しい庭園。クラフト体験なども可能です。
早めに宿泊施設へチェックイン。
夕方~夜:
宿の温泉でゆっくりと旅の疲れを癒します。
旅館自慢の会席料理など、夕食を堪能。
食後にもう一度温泉を楽しむなど、リラックスした時間を過ごします。
【2日目】
午前:
宿で朝食。
チェックアウト後、箱根ロープウェイで大涌谷へ。
ロープウェイからの絶景(富士山や噴煙地)を楽しみます。
大涌谷では、名物の黒たまごをぜひ。
(※火山活動の状況により、立ち入り規制やロープウェイの運行状況が変わる場合があります。事前に最新情報をご確認ください。)
ロープウェイで芦ノ湖(桃源台港)へ。
昼:
芦ノ湖畔のレストランでランチ。
午後:
箱根海賊船: 芦ノ湖を遊覧。湖上からの景色(箱根神社の平和の鳥居、富士山など)を楽しみます。(桃源台港 → 元箱根港/箱根町港)
箱根神社: 元箱根港で下船し、パワースポットとして有名な箱根神社を参拝。芦ノ湖に立つ「平和の鳥居」も間近で見られます。
バスで箱根湯本駅へ戻ります。
箱根湯本駅周辺でお土産選び。
夕方:
小田急ロマンスカーで新宿へ。
4月の箱根のポイント:
桜: 標高によって見頃が異なります。箱根湯本周辺は4月上旬、強羅公園や宮城野の早川堤、芦ノ湖畔などは4月中旬~下旬に見頃を迎えることが多いです。事前に桜の開花情報をチェックするのがおすすめです。
気候: 日中は暖かくなりますが、朝晩や標高の高い場所はまだ肌寒いことがあります。重ね着できる服装や羽織るものがあると安心です。
混雑: 春の行楽シーズンであり、特に週末は混雑が予想されます。ロマンスカーや人気の宿泊施設は早めに予約しましょう。
その他のおすすめ温泉地 (参考):
伊豆(静岡県): 早咲きの桜は終わっていますが、海と山の幸、温暖な気候が魅力。修善寺温泉なども風情があります。
草津温泉(群馬県): 日本三名泉の一つ。湯畑を中心とした温泉街散策が楽しい。標高が高いため、桜は4月下旬頃になることも。
鬼怒川温泉(栃木県): 渓谷美と温泉が楽しめる。日光へのアクセスも良い。
このプランはあくまで一例です。ご興味に合わせて美術館巡りを増やしたり、ハイキングを取り入れたりするなど、自由にアレンジしてくださいね。
素晴らしい温泉旅行になりますように!
- 情報整理・要約:会議の議事録や、たくさんの資料から重要な情報を抜き出してまとめる作業を助けてくれます。
ここでは、文部科学省からダウンロードできる「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 電子書籍、450ページのPDF文書」を添付して、要約と重要な項目を抜き出し説明してください。とお願いしてみました。
結果は、英語で出力してくれたので、「日本語に直して」と入れて、日本語で出力した結果が次の通りです。
はい、承知いたしました。
提供されたPDF「日本食品標準成分表(八訂) 増補2023年」の内容を日本語で要約し、重要な項目を抜き出して説明します。
要約
本書は、文部科学省が公表する日本の公式な食品成分データベース「日本食品標準成分表」の第八次改訂版(2020年公表)に対する2023年の増補版です。国民の健康維持・増進、栄養指導(学校給食や病院食など)、食料需給計画策定、食品表示、栄養・食品関連分野の教育や研究など、幅広い分野で利用される基礎データを提供することを目的としています。
この2023年増補版は、2020年版以降に整理された新規食品の追加や、既存食品の成分値の更新・追加を反映したものです。特に、2020年版(八訂)で導入された、より科学的根拠に基づいたエネルギー計算方法(各成分とそのエネルギー換算係数を用いるFAO/INFOODS推奨法)は、本増補版でも踏襲されています。
本書には、日本で日常的に摂取される2,538食品について、18の食品群に分類し、可食部100gあたりのエネルギー、水分、たんぱく質、脂質、炭水化物(利用可能炭水化物、食物繊維、糖アルコール等に細分化)、ミネラル、ビタミン、有機酸、アルコール等の成分値が収載されています。食品の廃棄率や、調理による重量・成分の変化に関する情報、水道水の無機質含有量といった補足情報も含まれています。
また、本文献とは別に、「アミノ酸成分表編」「脂肪酸成分表編」「炭水化物成分表編」の別冊も同時に増補・改訂されており、より詳細な成分情報を提供しています。
重要な項目
公的基準: 日本における食品の栄養成分に関する公式な基準データです(文部科学省発行)。
八訂・2023年増補版: 2020年に公表された第八次改訂版に追加・更新を加えた最新版です。
エネルギー計算方法: FAO/INFOODS推奨方式に基づき、アミノ酸組成によるたんぱく質、脂肪酸組成による脂質(TAG当量)、利用可能炭水化物(単糖当量)、食物繊維、有機酸、アルコール等の各成分とその換算係数から算出する、より精密な方法を採用しています(八訂版以降)。エネルギー値はkJ(キロジュール)とkcal(キロカロリー)で併記されています。
詳細な成分データ:
炭水化物: 利用可能炭水化物(単糖当量、質量計、差引法)、食物繊維総量、糖アルコール、有機酸、そして従来の差引法による炭水化物など、詳細に分類して収載。
たんぱく質: アミノ酸組成から計算した値と、従来の窒素-たんぱく質換算係数を用いた値の両方を基本としています。
脂質: 脂肪酸組成から計算したトリアシルグリセロール当量の値と、従来の脂質(有機溶媒可溶分)の値の両方を基本としています。コレステロール値も掲載。
ビタミン: 各種ビタミンのほか、ビタミンEはα,β,γ,δ-トコフェロール別、ビタミンAはレチノール、各種カロテン、β-クリプトキサンチン、β-カロテン当量、レチノール活性当量など、詳細な形態で収載。
その他: ナトリウムから計算した食塩相当量、アルコール量なども収載。
対象食品: 日本人が日常的に摂取する2,538食品(生鮮食品、加工食品、調理済み食品を含む)を18の食品群に分類して掲載。
表示基準: 成分値はすべて可食部100gあたりの値で示されています。食品ごとの廃棄率(%)も掲載されています。
調理済み食品と調理係数: 「ゆで」「焼き」「揚げ」などの調理済み食品の成分値に加え、調理による重量変化率や成分変化率に関する計算式や参考データ(表12、13、14、第3章3節)が提供されており、栄養計算の精度向上に役立ちます。
数値の表示:
「0」:検出されなかった、または最小記載量の1/10(一部3/10)未満。
「Tr」:微量(最小記載量の1/10以上5/10未満)。
「-」:未測定または未計算。
「( )」:推定値、文献値、計算値など(分析値以外)。
別冊: より詳細な「アミノ酸成分表編」「脂肪酸成分表編」「炭水化物成分表編」が別途存在し、同様に2023年版として更新されています。
標準値: 掲載値はあくまで標準的な値(全国的な代表値)であり、実際の食品では品種、産地、季節、加工・調理方法などにより変動する可能性がある点に注意が必要です。
他のAIと比べてどう?
ChatGPT、Claude 3.7 Sonnetとの比較を主要な項目について比較表を下記に示します。
特徴 | Gemini 2.5 Pro | ChatGPT-4o (GPT-4 Omni) | Claude 3.7 Sonnet |
---|---|---|---|
テキスト生成 | 〇 流暢で自然な文章生成 | 〇 流暢で自然な文章生成 | 〇 自然な文章生成 |
画像生成 | × 非対応 | 〇 対応可能 | × 非対応 |
音声認識 | △ 一部対応(読み取りのみ) | 〇 高精度対応 | × 非対応 |
推論能力 | 〇 高度な推論能力 | 〇 高度な推論能力 | 〇 柔軟な推論能力 |
プログラミング能力 | 〇 コード生成・編集が得意 | △ 標準的 | 〇 バグ修正・リファクタリングに強い |
応答速度 | △ 高度な推論により遅くなる可能性 | 〇 高速 | △ 場合による |
マルチモーダル | 〇 テキスト・画像・音声対応 | 〇 テキスト・画像・音声対応 | × 非対応 |
柔軟性 | 〇 深い思考モードあり | 〇 多機能で幅広い用途 | 〇 深い思考モードあり |
全体的に見て、Gemini 2.5 Pro Experimentalは、現時点でトップクラスの性能を持つAIの一つと言えるでしょう。
これからどうなる?
Gemini 2.5 Proは、現時点では文章やコード生成が中心で、まだ画像を作る機能はありません。しかし、Googleは画像認識や生成に関する高い技術力を持っています。そのため、将来的には、他のAIサービスに匹敵するか、それを超えるような高性能な画像生成機能がGeminiに追加される可能性は十分に考えられます。これにより、クリエイティブな作業の幅がさらに広がるでしょう。
また、もう一つの大きな期待は、Googleの他のサービスとの連携強化です。例えば、Googleスプレッドシートのデータを分析・グラフ化したり、Gmailの内容に基づいて返信案を作成したりするだけでなく、Googleドライブ内の文書を直接要約したり、Googleカレンダーにメールの内容から自動で予定を入れたり、Google Meetでの会議内容をリアルタイムで文字起こし・要約したりといった連携が実現すれば、日常的な作業が劇的に効率化され、Geminiはさらに手放せないツールになりそうです。
まとめ
無料で使える「Gemini 2.5 Pro Experimental」は、非常に賢く、様々なことに活用できる可能性を秘めたAIです。「考える力」「プログラミング能力」「マルチモーダル」「たくさんの情報を覚えられる」といった特徴を活かせば、私たちの仕事や学習、情報収集の方法が大きく変わるかもしれません。
ぜひ一度、Google AI Studioでこの最新AIを試してみて、その実力を体験してみてください!
以上です。
コメント