はじめに
皆さんは、Google Bard を知っていますか?
Google Bard は ChatGPT と同様に優秀なAI(人工知能)を持ったチャットボットで、Google が2023年2月6日(現地時間) に発表し、2023年 3月21日にアメリカとイギリスで英語版が一般に公開されました。
そして、日本でも2023年4月18日に待ちリストに登録して利用できるようになりました。
現在利用できるGoogle Bardは、テストバージョンで実験的に運用されているもので、正式版ではないベータ版として使えるようになっています。
ということで、今回は、この Google Bard についてもう少し深堀して紹介しようと思います。
この記事を読むと次の疑問について知ることができます。
Google Bard とは?
Google Bard は、ChatGPTと同様に対話型AIチャットボットであり、Google がChatGPTに対抗して発表した人工頭脳(AI)ツールです。
両者の違いを箇条書きで示すと次のようになります。
- Google BardはGoogleが開発、ChatGPTはOpenAIが開発し、MicrosoftがOpenAIに多額を出資し、その技術を検索エンジンBingに取り入れています。
- Google BardはGoogleの対話アプリケーション用言語モデル(LaMDA)を基に開発し、ChatGPTはOpenAIのGenerative Pre-training Transformer 3.5(GPT-3.5)を基に開発し、現在ではGenerative Pre-training Transformer 4(GPT-4)をも利用できるようになっています。
- Google Bardはインターネット上のデータをリアルタイムで利用して最新の情報を提供し、ChatGPTは2021年までのデータセットで学習した内容を提供します。
- Google Bardは情報の正確性や多様性に重点を置き、ChatGPTは自然な文章やストーリーの生成に重点を置きます。
- Google Bardは2023年3月21日にアメリカとイギリスでテスト版が提供されました(日本では2023年4月18日に提供)が、ChatGPTは2022年11月30日に一般公開されました。
- Google Bardは現在無料で利用できますが、ChatGPTは基本無料であり、有料版(ChatGPT Plus)は20ドル/月で課金されます。
Google Bard を利用するまで
あなたが通常利用するGoogleアカウントでログインしておいてください。
Google Bard を利用するには、次のURLに移動して、「Join waitlist」をクリックします。
「Join the Bard waitlist」の画面が表示されますので、「Opt in to receive email updates about Bard. Your
personal data will be processed by Google LLC to send those emails in accordance with Google's Privacy Policy.」と書かれた左の□にチェックを入れ、右下の「Join waitlist」(この部分の画像なし)をクリック。
「You've been added to the waitlist!」と待ちリストに登録された旨の画面が表示されますので、右下の「Got it」(この部分の画像なし)をクリック。
元の画面に戻ると、緑文字で「✓ You've been added to the waitlist!」と表示され、待ちリストに登録されたことが分かります。
メールで知らせるとありましたが、実際はメールはなく、私の場合は1日経過後にGoogle Bard に移動すると利用規約とプライバシーが表示されていました。この内容をよく読んで右下の「I agree」をクリック。
「Bard is an experiment」と言うウインドウが表示され、現時点では「Bardを試すにあたり、覚えておいてください:Bardは常に正しく動作するわけではありません Bardは、不正確または不適切なものを与える可能性があります。迷ったら "ググれ "を使てください。ボタンをクリックすると、Bardの反応を確認することができます。Bardはあなたのフィードバックでより良くなります。回答を評価し、気になる点があればフラグを立ててください。攻撃的であったり、安全でなかったりすることがあります。(DeepLで翻訳)」という内容ですので、「Got it」をクリック。
これで、Bardを利用できるようになります。下の記入欄に質問などを記入して「実行 >」をクリックすれば、チャットボットを開始することができます。
Google Bard を使ってみたよ!
日本語は使えるの?
日本語が使えるか確かめるために「現在(2023年4月時点)の日本の総理大臣は誰ですか?」とPromptに記入して実行してみました。
Google Bardからの回答
DeepLで翻訳すると
私はまだ言語を学んでいる最中なので、今のところ、このリクエストに応えることはできません。今のところ、Bardヘルプセンターに掲載されている言語しか理解できるように訓練していません。
日本の総理大臣は誰?
上述の質問をDeepL翻訳で英文に「Who is the current (as of April 2023) Prime Minister of Japan?」して、実行してみた結果は、次の通りです。
DeepLで翻訳すると
2023年4月現在、日本の現在の内閣総理大臣は岸田文雄氏です。2021年10月4日に当選し、第101代内閣総理大臣となる。
今年行われたWBCの優勝、準優勝、3位、4位はどこの国ですか?
Google Bardによる回答
The results of the 2023 World Baseball Classic are as follows:
- Japan
- United States
- Mexico
- Canada
Japan defeated the United States in the championship game, 5-2, to win their third World Baseball Classic title. The United States finished as the runner-up for the second time in the tournament's history. Mexico finished in third place, and Canada finished in fourth place.
The 2023 World Baseball Classic was a great success, with many exciting games and close finishes. Japan was the clear favorite going into the tournament, but they had to work hard to win the title. The United States put up a good fight in the championship game, but Japan was just too much for them. Mexico and Canada also played well in the tournament, and they both showed that they are capable of competing with the best teams in the world.
I hope that the 2023 World Baseball Classic will inspire more people to play baseball and follow the sport. It is a great game that is enjoyed by people of all ages and backgrounds.
DeepLで翻訳すると
2023年ワールドベースボールクラシックの結果は以下の通りです:
1.日本
2.USA
3.メキシコ
4.カナダ
日本は優勝決定戦で米国を5-2で破り、3度目のワールド・ベースボール・クラシック優勝を果たしました。米国は大会史上2度目の準優勝となった。メキシコは3位、カナダは4位となった。
2023年のワールド・ベースボール・クラシックは、多くのエキサイティングな試合と接戦の末に大成功を収めました。日本は大会に臨むにあたって明確な優勝候補でしたが、タイトルを獲得するために懸命に努力しなければなりませんでした。アメリカは優勝決定戦で善戦しましたが、日本があまりにも強すぎたのです。メキシコとカナダもこの大会で良いプレーを見せ、世界のトップチームと競い合えることを証明した。
2023年のワールド・ベースボール・クラシックが、より多くの人々に野球をするきっかけとなり、このスポーツを追いかけるようになることを願っています。野球は、あらゆる年齢層や背景を持つ人々が楽しめる素晴らしいゲームです。
上述の結果で、優勝~3位までは合っていましたが、4位がキューバが正解、また、優勝決定戦のスコアが3対2でしたので、これも不正解という結果となりました。
出典は、2023 WBC Resultsとなており、間違ってはいないのですが内容の読み取りで正確に正解を導き出していない結果となりました。
コデマリの誕生花
今度は、「コデマリという花の誕生花」を聞いてみました。
入力Prompt :「Tell me the birth flower of Kodemari.」です。
Google Bardからの回答は、次の通り。
There is no birth flower for Kodemari because it is not a real flower. It is a Japanese word that refers to small, round balls of dust or lint that accumulate on surfaces. They are often seen in homes and offices, and they can be difficult to remove.
Some people believe that Kodemari are a sign of good luck, while others believe that they are a sign of bad luck. There is no scientific evidence to support either of these beliefs.
DeepLで翻訳すると
コデマリは本物の花ではないので、誕生花はありません。コデマリとは、ホコリや糸くずが表面にたまった丸い小さな球のことを指す日本語です。家庭やオフィスでよく見られ、取り除くのが困難なこともあります。
コデマリは幸運のしるしと考える人もいれば、不運のしるしと考える人もいます。どちらの説も科学的根拠はありません。
不正解の回答ですので、「コデマリの誕生花」の記事のURLを指定して正解が出るか試してみました。
入力Prmpt:「Refer to the following URL to learn the birth flower of "Kodemari"
Google Bardからの回答
I have read the information on the website you provided. According to the website, the birth flower of Kodemmari is "Sincerity".
Kodemmari is a type of shrub that is native to Japan. It is known for its small, round flowers that bloom in the spring. The flowers are white, pink, or red, and they have a delicate, sweet fragrance. Kodemmari is often used in flower arrangements, and it is also a popular choice for bonsai trees.
The flower of Kodemmari is said to symbolize sincerity. This is because the flowers are small and delicate, and they bloom in the spring, a time of new beginnings. The flowers are also said to represent purity and innocence.
DeepLで翻訳すると
ご教示いただいたホームページの情報を拝見しました。ホームページによると、コデマリの誕生花は「真心」だそうです。
コデマリは、日本原産の低木の一種です。春に咲く丸くて小さな花で知られています。花色は白、ピンク、赤で、繊細で甘い香りがします。フラワーアレンジメントによく使われるほか、盆栽にもよく使われます。
コデマリの花は、誠実の象徴と言われています。これは、花が小さく繊細であることと、新しい出発の時期である春に咲くからです。また、この花は純潔や無垢を表すとも言われています。
前の回答よりはかなり良くはなりましたが、これも、やはり不正解で誕生花を花言葉のように勘違いしています。
一度、正解を教えて、再度質問してもやはり、間違いの回答を繰り返すのみでした。
ここら辺の改良が望まれます。
ブログ記事のタイトルの提案
次に、キーワードを指定してそのキーワードを基にブログ記事のタイトルを5つほど提案してもらいましょう。
入力Prompt:「Suggest five blog post titles with "Google Bard future" as the keyword.」
Google Bardからの回答
Sure, here are five blog post titles with "Google Bard future" as the keyword:
- Google Bard: The Future of Search and AI
- How Google Bard Will Change the Way We Live and Work
- The 5 Biggest Challenges Facing Google Bard
- The Ethical Implications of Google Bard
- What Does the Future Hold for Google Bard?
These titles are just a few ideas to get you started. When brainstorming your own blog post titles, it's important to consider your target audience and what they would be interested in reading about. You should also make sure that your titles are clear, concise, and attention-grabbing.
DeepLで翻訳すると
確かに、「Google Bard 未来」をキーワードにしたブログ記事のタイトルを5つ紹介します:
- Google Bard:検索とAIの未来。
- Google Bardは私たちの生活と仕事をどう変えるのか?
- Google Bardが直面する5つの大きな課題
- Google Bardの倫理的意義について
- Google Bardの未来はどうなるのか?
これらのタイトルは、あなたが始めるためのいくつかのアイデアに過ぎません。ブログ記事のタイトルを考える際には、ターゲットとなる読者や、彼らがどんなことに興味を持つかを考慮することが大切です。また、タイトルは明確で、簡潔で、注目を集めるものにする必要があります。
これは、当たり外れのない回答ですね!
プログラミング言語についての質問(Python)
最後に、プログラムの作成についてGoogle Bardに尋ねてみます。
「あなたは優秀なプログラマーです。2022年の日本の主要都市(東京都、神奈川県、千葉県、大阪市、北海道)のコロナ感染者数を棒グラフで示すPythonプログラムを書いて」
入力Prompt:「You are a good programmer, write a Python program to show the number of corona cases in major Japanese cities (Tokyo, Kanagawa, Chiba, Osaka, and Hokkaido) in 2022 as a bar graph.」
Google Bardからの回答
Sure, here is a Python program to show the number of corona cases in major Japanese cities (Tokyo, Kanagawa, Chiba, Osaka, and Hokkaido) in 2022 as a bar graph:
```python
import matplotlib.pyplot as plt
# Get the data
data = {
"Tokyo": 100000,
"Kanagawa": 50000,
"Chiba": 30000,
"Osaka": 20000,
"Hokkaido": 10000,
}
# Create the bar graph
plt.bar(data.keys(), data.values())
# Set the title and labels
plt.title("Number of Corona Cases in Major Japanese Cities in 2022")
plt.xlabel("City")
plt.ylabel("Number of Cases")
# Show the graph
plt.show()
```
This program will create a bar graph with the following output:
```
Number of Corona Cases in Major Japanese Cities in 2022
City | Number of Cases
------- | --------
Tokyo | 100000
Kanagawa | 50000
Chiba | 30000
Osaka | 20000
Hokkaido | 10000
```
このプログラムを、Google colaboratoryに送り、実際に動作させた結果が次の通り。
これは素晴らしいですね!書いたプログラムを直接にGoogle colaboratoryに転送し、書いたプログラムが正常に動作するかを確かめられて、大変便利です。
Google Bard の評判
Google Bard につてい、Twitterでのツイートを調べてみました。
検索ワードは「Google Bard」で検索して、「最新」から2つほど載せます。
GoogleのAI「Bard」が使えるようになり、試しています。反応が早く、ボリュームのある回答をサクッと返してくれるのが気持ち良い。でも致命的な問題として、英語で質問を入れないと答えを返してくれない。(キャプチャは自動通訳)英語勉強中の人には良いかも。早く日本語も使えるようになると良いな。 pic.twitter.com/oWCm4fGkFY
— 岡にこら|インスタ&デザインサポート (@okanicola) April 22, 2023
GoogleのAI「Bard」が使えるようになり、試しています。反応が早く、ボリュームのある回答をサクッと返してくれるのが気持ち良い。でも致命的な問題として、英語で質問を入れないと答えを返してくれない。(キャプチャは自動通訳)英語勉強中の人には良いかも。早く日本語も使えるようになると良いな。 pic.twitter.com/oWCm4fGkFY
— 岡にこら|インスタ&デザインサポート (@okanicola) April 22, 2023
書き込みも多く、日本語の対応を望む声が多く聞かれました。
Google Bard を使った感想
Google Bardは、Googleが開発した対話型AIのサービスで、ChatGPTと同様に、大量のテキストデータでトレーニングされた言語モデルを使って、ユーザーの質問やプロンプトに対して人間らしいテキストを生成します。
BardとBingの両者を比較すると、私が使った限りではChatGPT-4 を搭載したMicrosoft Bing のAIチャットボットの方が先にリリースされた分だけ今の所優れていると感じました。
しかし、プログラムの作成などはGoogle Colaboratoryに作成したプログラムを転送でき、実際に動作するかどうかを直ぐに確かめられるところなどは大変便利と感じました。
Google Bard が、これから日本語に対応し、さらなる学習を積む挙げることにより、より優れたAIになることを望む次第です。
おわりに
皆さんいかがだったでしょうか。
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ブログ記事のタイトルの提案、プログラミング言語についての質問(Python)、Google Bard の評判、Google Bard を使った感想などについて解説してきました。
この記事が少しでも皆様のお役に立てればこれほど嬉しいことはありません。
以上です。
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