はじめに
保育児の食育に関しては、2005年に制定された「食育基本法」により、栄養士は食育の推進や普及に努めることが求められています。
保育園などで食事の作成、管理などを任されている栄養士は、食事を作成する上では栄養のことも含め色々なことを考えた上で献立を作成する必要があります。
一方、栄養計算を含めた食事の献立を作成することは、多大な労力を必要とし、栄養計算、献立作成、献立日誌の作成などはできる限りは自動的に作成できれば、それだけ園児たちとの触れ合い、親との栄養相談などに時間を当てることができるようになります。
その意味からも、栄養士さんたちも自動で栄養計算などができるソフトを必要としており、それらのソフトを提供できるように、ソフト専門の業者が保育園用などの栄養計算ソフトなどを販売しているのも事実です。
しかし、これら専門業者が提供するソフトは価格が高く、ソフトを購入するだけの予算がない市町村では利用できないことも多くあると思われます。
そこで、妻が市の職員として保育園に勤めていた頃に保育園の食事の献立、栄養計算、日誌の作成などが行える私が作成したExcelのVBAのアプリ(2000年12月頃に開発)があるので、これを八訂の食品栄養成分表に対応するように改良して、無償で皆さんに利用して使ってもらおうと思います。
私は、ソフト専門の業者にいたわけでもなく、プログラムの勉強も独学でしてきたので、かなりのバグがあると思われますが、皆さんに使ってもらい、それらバグも含めて、できる限り皆さんからの要望を取り入れより良いアプリにしていきたいと考えています。
皆さんに利用してもらうためにも、使い方のマニュアルが必要ですので、ここに先ずブログで使い方の記事を書き、これを元にソフトのヘルプファイル、皆さんに配ることができる使い方マニュアルのPDFファイルを作成していきたいと思います。
この記事は、保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery Schoolの簡単な使い方に関する紹介記事です。
保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery Schoolとは?
前述したように、保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery Schoolは、Excelで動作するVBAで作成したアプリです。
これを動作させるために開発した環境は次のとおりです。
- パソコンOS : Windows10 Pro
- Windowsバージョン : 21H2
- Excel : Microsoft 365 Excel 64bit版
上述の環境で改良しましたが、元々古いExcel VBAで書かれていたものであるために、Excel2003などの古いExcelでも動作するものと予想できますが保証はできません。
このアプリの簡単な内容を次に載せておきます。
付属する保育園用栄養計算ソフトは、SELFCERT.exe ツールを使用して、独自の自己署名証明書を作成していますが、商用証明機関 (CA)によるデジタル証明書を作成しているわけではありません。
正式な信頼できる証明機関から発行されるものではないため、悪意のある方が改ざんした場合、プログラムが改ざんされたかどうかを知るための信頼できる証明書ではありません。
勿論、プログラムのVBAには、パスワードを掛けてありますので、VBAの中身を容易に見られないようになっていますが、中にはパスワードをハズし中にコンピュータウイルスを混入させることがまったくないとは言い切れません。
また、このプログラムを配布するに当たりプログラム他、マニュアル類をまとめて圧縮プログラムで圧縮して配布しますが、圧縮したファイル内にコンピュータウイルスを混入させることは、容易に行うことができますので、第三者への配布は固くお断りいたします。
以上のことを考慮して、プログラムの利用にあたっては、ウイルスチェックをするなどして、自己責任の上で利用され、それにより生じた結果につきましては、一切の責任を負わないことを了承願います。
それでは、さらに保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery Schoolの使い方について紹介してきます。
保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery Schoolのダウンロード
このソフトを利用するためには、メールアドレスを登録してもらう必要があります。
メルマガ登録フォームからお名前と、メールアドレスを記入して登録ボタンをクリックすると、こちらから送られるメール内に「承認する」のリンクがありますので、そちらをクリックすると「メルマガの購読ありがとうございます。」と言うページに飛びます。
そのページ内の「栄養計算ソフトを受け取る」ボタンをクリックして、栄養計算関係のファイルを受け取ってください。
ダウンロードしたファイルは、圧縮したファイルになっており、解凍した中に保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery School Ver.1.0β-7の実行ファイル(Excelのマクロファイル、encnsprog.xlsm)が含まれています。
圧縮ファイルを解凍すると、「献立関係」ホルダー内に更に「prog」ホルダーがあり、その中にExcelのマクロファイル(encnsprog.xlsm)、ヘルプファイル、使い方のPDFファイル、このアプリの簡単な説明のテキストファイルの4つが入っています。
この解凍した「献立関係」ホルダーをCドライブの直下に置いてください。
Cドライブの献立関係のホルダーに献立原案ファイル、献立日誌ファイル、献立計算ファイル、栄養出納表などのファイルが作成されるようになっています。
保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for nursery schoolの使い方
保育園用栄養計算アプリ Eiyo-NCalc for Nursery School Ver.1の起動
ExcelのVBA実行ファイルを起動すると、警告が表示されますので、この警告なく起動するために、次の設定をしてください。
Excelを起動し、「ファイル」⇒「オプション」をクリックすると、Excelのオプションウインドウが開くので、その中の「トラストセンター」⇒「トラストセンターの設定(T)」をクリックします。
トラストセンターのウインドウになりますので左メニューの「信頼できる場所」⇒「新しい場所の追加(A)」とクリックすると、ファイルやホルダーの選択画面になりますので「c¥献立関係」を選んでやり、その下の「この場所のサブフォルダーも信頼する(S)」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
この後は、Excelオプション画面になりますので「OK」をクリックして閉じ、その後、Excelも閉じてください。
ExcelのVBAファイルをダブルクリックすれば起動します。
ただし、単独で起動する場合に限ります。
別のExcelを先に起動している際にこの栄養計算のVBAファイルを後から起動する場合には、次のようにして起動してください。
「Winキー + Rキー」を同時に押下すると、「ファイル名を指定して実行」のウインドウが表示されるので、名前欄に次のように入力して、「OK」をクリックして起動してください。
起動すると、保育園用献立メニュー画面が立ち上がります。
一般的なこのアプリの使い方の手順
このアプリは、食品登録が約300個までしか登録していませんので、実際にあなたが利用する食品を登録して使ってください
また、料理も約500個まで登録してありますが、これについてもあなたが実際に献立に使っている食材と使用量で料理を再登録してご利用ください。
使い方の順序として、次のように進めるのが良いでしょう。
初期設定
初期設定では、園名、通常日の園児数、土曜日における園児の数、業者登録、乳児と幼児(ここでは、それぞれ、1~2歳を乳児、3~5歳児を幼児として扱って言います。)の食事の摂取基準を記入します。
最初に設定している乳児、幼児の摂取基準は、日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書から引用した値が入っています。
各栄養素の食事摂取基準地の推薦量、目安量などより取得し、保育所の一日の食事摂取量については、乳児は一日の摂取量の50%、幼児は一日の摂取量の45%としました。
メインの「保育園用献立メニュー」から「初期設定」をクリックすると次のような園名、「園児の予定人数、業者登録」メニュー画面が表示されます。
なお、最初に読み込まれる値は仮の値が入っていますが、設定した後はその設定した値が次に読み込まれるようになっています。
食事摂取基準値に関しても、あなたが好きな値を設定することができます。
これらの値は、栄養出納表、レーダーチャートなどを作成する際に使うようになっています。
献立材料メニュー
メインの「保育園用献立メニュー」から「材料関係」をクリックすると次のような献立材料メニュー画面が表示されます。
材料登録
「材料登録」ボタンをクリックすると、「材料登録・修正・削除画面の全ての欄を記入してから登録実行ボタンを押してください」と表示されますので、「OK」をクリックします。
すると、「材料登録・修正・削除」画面が表示されます。
なお、業者コードについては初期設定で設定した登録した業者のコード(A~Pまで、重複可、重複する場合は半角スペース” ”で区切る)を書き入れて登録しておき、材料発注の際に必要になります。
「材料登録・修正・削除画面」内の全ての項目を記入して埋めたのち、「登録実行」ボタンをクリックしてください。
全てを入力せずに「登録実行」ボタンをクリックして、後で修正することも可能です。
(注意)食品コードが同じものを入力した場合は、後の料理登録をする際に食品コードを利用しますので、商品コードは重複しないように十分に気をつけてください。
材料修正
材料修正は、登録した食品の登録値(エネルギー、各栄養素)業者コードなどを修正する場合に利用します。
修正する分類コード、分類番号を「◀▶」をクリックして選んで「材料修正」ボタンをクリックします。
すると、「材料登録・修正・削除」画面で選択した分類コード、分類番号の食品データが入力された「材料登録・修正・削除」画面が表示されますので、修正する全ての部分を変更して「修正実行」ボタンをクリックしてください。
例では、「小麦粉(薄力粉、1等)」を(四訂の成分値⇒八訂の成分値)に変更したものです。
材料削除
材料削除は、使わなくなった食品を削除するのに使います。
削除する分類コード、分類番号を「◀▶」をクリックして選んで「材料削除」ボタンをクリックすることによりいらなくなった食品の削除ができます。
下図は、A42をテスト的に登録したものを削除する例です。
検索実行
検索実行は、登録されている食品のエネルギー、食品成分値などを見ることができます。
単一材料コード
「献立材料メニュー画面」の「献立実行」の調べたい材料の分類コード、分類番号を「◀▶」をクリックして選び、「単一材料コード」の左にチェックを入れ「検索実行」をクリックします。
すると、「材料検索結果」画面が表示されますので、材料の成分値などを確認したのち「戻る」ボタンをクリックしてください。
分類材料コード
「献立材料メニュー画面」の「献立実行」の調べたい材料の「分類材料コード」を「▼」をクリックして選び、「分類材料コード」の左にチェックを入れ「検索実行」をクリックします。
すると、「材料検索結果」画面が表示されますので、材料の成分値などを確認できます。
また、「材料検索結果」画面の「次のデータ」、「前のデータ」ボタンをクリックすることにより、検索した食品分類コードの全てのデータを見ることも可能です。
そして、「戻る」ボタンをクリックすれば、献立材料メニュー画面に戻ります。
材料分類別印刷
最初に、材料分類別印刷メニューで登録されている材料を印刷しておき、そのデータを見ながらあなたが使う材料で登録されていない食材を登録していってください。
同時に印刷する分類コードを2つまで選べ、1ページに2つの選んだ分類コードの登録されている食品が並んで印刷されます。
印刷設定の画面はありませんので、「印刷実行」ボタンをクリックすると、直ぐに印刷が行われます。
この部分は、私の家のプリンターに合わせて、作成していますのでこの部分は正常にプリントされるかは不明です。
料理関係メニュー
保育園用献立メニューの「料理関係」をクリックすると、「献立料理」メニューが立ち上がります。
献立料理メニューでは、新規料理の登録、登録した料理の修正、料理の削除、料理の検索、料理使われる材料の印刷などが行えます。
料理登録
献立料理メニューの「料理登録」をクリックすると、「料理登録メニュー」が表示され、既に献立No.が記入されており、これまでにこの記入された献立No.より1少ない数の料理が登録されていることを示します。
料理名、分類コード、食品コード、その使用量(可食量)を記入した後、「計算処理」ボタンをクリックすると、自動で食品コードに該当する食品名、とこれまで入力された食品などの合計のエネルギー、各栄養値が右に表示されます。
1つの料理に入力できる食品数は、20個までです。
食品材料、使用量を変更したければ、変更したあと再度「計算処理」ボタンを何度かクリックして、右のエネルギーや各栄養素の数値が変化しないことを確認してください。
これで、修正する必要がなければ、最後に「登録」ボタンをクリックすることにより料理登録が行えます。
「登録」ボタンをクリックした後は「献立料理メニュー」に戻ります。
料理修正・削除
献立料理メニューの「料理修正」及び「料理削除」をクリックすると、「修正または削除料理コード」画面で、料理コードの記入を求められますので、修理する料理コードを入力して「OK」をクリックします。
「料理登録」画面で料理コードに相当する料理名、分類コード、料理を作る上での食品コード、その使用量が記入されて表示されます。
この状態で上部の「計算処理」ボタンをクリックすれば、各食品のコードに相当する食品名、この料理のエネルギー、その他の栄養素が自動で計算され表示されます。
食品を追加、削除、変更、食品の使用量などを修正して、これで食品の修正が終わりであれば、その時点で、再度「計算処理」ボタンを何度かクリックして、右のエネルギーや各栄養素の数値が変化しないことを確認後、「材料修正」ボタンをクリックすることにより、修正された料理データが記録されます。
また、「材料削除」ボタンをクリックすることにより、その料理コードの料理を削除できます。
料理検索
料理献立メニューの下の「検索」タブをクリックし、エネルギー、タンパク質、脂質、カルシウム、鉄、塩分の6項目について、検索したい項目にチェックを入れ各栄養素の検索範囲を入力して「検索実行」ボタンをクリックすることにより、登録した料理の中で検索範囲にある料理を調べることができます。
検索された料理は、「料理検索結果」画面で見ることができ「次のデータ」、「前のデータ」ボタンをクリックすることにより、検索されたデータの前のデータや後のデータを見ることができます。
料理印刷
料理献立メニューの下の「印刷」タブをクリックし、個別、分類別、一覧印刷を選べ、どれかにチェックを入れ、「印刷」ボタンをクリックすれば、それぞれの印刷ができます。
ここでは、個別印刷に絞って解説します。
下記の図は、個別印刷を選んだ場合です。
印刷する料理コードを聞いてくるので、料理コードを記入して「OK」をクリックすることにより、その料理コードの印刷ができます。
A4用紙1枚に印刷できる個別料理の数は2つ上下に印刷でき、下図は250と450番の料理コードを印刷し、それをスキャナーで取り込んだものです。
献立原案メニュー
献立原案関係のファイルは、全てCドライブの「献立関係」ホルダー内に作られるようにプログラムを作成していますので、Cドライブに「献立関係」のホルダーを作成してください。
献立は1ヶ月の献立を2サイクルのメニューで作成するようにできており、1日のメニューに「午前のおやつ(4料理まで)」、「昼食(8料理まで)」、「午後のおやす(4料理まで)」が登録できます。
原案作成
一番トップの保育園用献立メニューの「献立原案」ボタンをクリック、「献立原案・日誌」メニューが表示されますので、献立原案を作成する年月日を入力して「原案作成」ボタンをクリックします。
日付などが記入された献立原案シートが立ち上がると同時に、メッセージで「入力したい日付部分ダブルクリックすると献立原案ウインドウが立ち上がりますので、全て登録した後、全体登録ボタンを押して下さい。」と表示されますので「OK」をクリックします。
ここで、献立原案シートに各日にちの献立を入力していきますが、上述のメッセージにあるように、日付の部分をダブルクリックすると「献立原案」ウインドウが別に立ち上がりますので、料理コードのみを記入していきます。
ダブルクリックした日付の料理コードをすべて記入し終えたら「料理名表示」ボタンをクリックすると、料理コードに対応した料理名が料理コードの横の部分に表示されます。
この操作を、料理が何も記入されていない日付部分で繰り返します。
次の日付に移動する場合は、「献立原案」メニューの右上の「X」をクリックして、「献立原案」メニューを閉じて、「献立原案」シートを適当に移動させ、料理献立を登録する日付の部分でダブルクリックしてください。
全ての日付の献立を記入し終えたら、「献立原案」メニュー内にある「全体登録」ボタンをクリック、「献立原案をパソコンに記録しますか? (y/n)」と聞いてくるので「y」を記入して「OK」をクリックします。
これで、指定した日付の献立原案のファイル(原案〇〇〇〇.xsls、〇〇〇〇:西暦年月)がCドライブの献立関係のフォルダーに作られます。
原案の修正
一番トップの保育園用献立メニューの「献立原案」ボタンをクリック、「献立原案・日誌」メニューが表示されますので、「原案修正」ボタンをクリックします。
すると、メッセージで「献立ファイルを読み込みます。ファイルを選んでください。」と表示されますので「はい」をクリックします。
「ファイル開く」ウインドウが開くので、献立原案のファイルを選択して「開く」をクリックします。
直ぐにメッセージで「修正する日付部分をダブルクリックして修正して下さい。全部修正した後、全体登録
ボタンを押して下さい。」と表示されます。
後は、原案作成の場合と同じ内容のこと実施しますので図などは省略します。
つまり、修正したい日付について、料理コードなどをすべて書き換えた後、すべて修正した後、「献立原案」メニュー内にある「全体登録」ボタンをクリック、「献立原案をパソコンに記録しますか? (y/n)」と聞いてくるので「y」を記入して「OK」をクリックします。
これで、修正のために読み込んだ日付の献立原案のファイル(原案〇〇〇〇.xsls、〇〇〇〇:西暦年月)がCドライブの献立関係のフォルダーに作られます。
原案印刷
一番トップの保育園用献立メニューの「原案印刷」ボタンをクリック、メッセージで「献立ファイルを読み込みます。ファイルを選んでください。」と表示されますので「はい」をクリックします。
「ファイル開く」ウインドウが開くので、印刷したい献立原案のファイルを選択して「開く」をクリックします。
「献立原案を印刷しますか?(y/n)」と聞いてくるので、「y」を記入して「OK」をクリックします。
左上の方にある「ページ設定」をクリックして、「印刷の向き」を横向き、拡大縮小の部分を「次のページ数に合わせて印刷 横(1)×縦(1)」にチェックを入れて、「OK」をクリックし「印刷」をクリックすれば、下図のようにA4用紙に収まるように印刷ができます。
献立日誌作成メニュー
献立日誌関係のファイルは、全てCドライブの「献立関係」ホルダー内に作られるようにプログラムを作成していますので、Cドライブに「献立関係」のホルダーを作成してください。
献立日誌は献立原案を基に作成します。
日誌作成
1ヶ月の献立原案の献立メニューにしたがって、1つのファイルに1ヶ月分の献立日誌が作成され、1日の献立は昼食、おやつに別れ、それぞれのシートに記入され、料理コード、料理名とその料理に使われる食品コード、食品名、廃棄率、可食量などが記入されるようになっています。
一番トップの保育園用献立メニューの「献立日誌」ボタンをクリック、「献立原案・日誌」メニューが表示されますので、献立日誌を作成する年月日を入力して「日誌作成」ボタンをクリックします。
この際に、読み込む日付を指定する際に献立原案が既に作成されている献立原案の年月を記入するようにしてください。
1ヶ月分の献立日誌を作成するのにしばらく時間がかかりますが、気長に待ちましょう。
献立日誌が作成されますと、次のようなメセージが「Microsoft Excel」から表示されますが、マクロを含んでいないので「はい」をクリックします。
これで、指定した日付の献立日誌のファイル(日誌〇〇〇〇.xsls、〇〇〇〇:西暦年月)がCドライブの献立関係のフォルダーに作られます。
「日誌作成」ボタンは、1ヶ月全ての日誌を作成します。
作成した日誌ファイルを用いて、以後の日誌修正、日誌印刷ができます。
したがって、「日誌作成」ボタンでは「一日(特定の日)」や期間(何日から何日まで)での作成はできませんのでご注意ください。
日誌修正
日誌修正は。献立原案で修正があった際に一度作成した献立日誌を修正するために使います。
修正する献立日誌の年月を上の記入欄に記入し、1日のみ、期間(何日から何日まで)のどちらかに日にちを入れ、「日誌修正」ボタンをクリックします。
Microsoft Excelから「開いたファイル名の変更内容を保存しますか?」と聞いてきますが、「保存」を選んでクリックします。
直ぐに修正処理がなされ、終了すると「献立・原案・日誌」メニューに戻ります。
日誌印刷
日誌印刷は、1日の献立日誌に対してA4用紙2枚(おやつ、昼食)に分かれて印刷されます。
印刷する献立日誌の年月を上の記入欄に記入し、1日のみ、期間(何日から何日まで)のどちらかに日にちを入れ、「日誌印刷」ボタンをクリックします。
すると、印刷のプレビュー画面が表示されますので、印刷するなら「印刷」をクリック、見るだけで印刷しないのなら「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、グラフ作成画面に戻ります。
2022年1月17日の昼食部分の印刷結果を下図に示します。
(注意)昼食メニューが多いと上図のように、全て料理が収まらないで印刷されます。したがって、料理数は多くて5つぐらいに絞り、1料理に対して使われる食品の多いものが入る場合は、料理数を少なくするなどしないと全てがプリントアウトされませんのでご注意ください。
献立栄養計算メニュー
1ヶ月の献立日誌の献立メニューにしたがって、1つのファイルに1ヶ月分の献立栄養計算が計算され、1日の献立の栄養計算は1つのシート内に書き込まれ、おやつ、昼食の別、料理コード、料理名、その料理に使われる食品コード、食品名、廃棄率、可食量、エネルギー、各栄養成分値などが記入されるようになっています。
献立計算
一番トップの保育園用献立メニューの「献立計算」ボタンをクリック、「献立計算」メニューが表示されますので、献立計算を作成する年月を入力し、処理日として全日、1日のみ(日にちの入力)、期間(何日から何日まで)のいずれかにチェックを入れ「計算実行」ボタンをクリックします。
この際に、読み込む日付を指定する際に献立日誌が既に作成されている献立日誌の年月を記入するようにしてください。
献立計算が終わると、次のようなメセージが「Microsoft Excel」から表示されますが、マクロを含んでいないので「はい」をクリックします。
これで、指定した日付の献立の栄養計算したファイル(献算〇〇〇〇.xsls、〇〇〇〇:西暦年月)がCドライブの献立関係のフォルダーに作られます。
献立印刷
「献立計算」メニューで、献立計算した結果を印刷する年月を入力し、処理日として全日、1日のみ(日にちの入力)、期間(何日から何日まで)のいずれかにチェックを入れ「印刷実行」ボタンをクリックします。
栄養計算した表のプレビュー画面が表示されますので、印刷する場合は「印刷」を、印刷しない場合は「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、栄養計算画面に戻ります。
下図は、2022年3月4日(18日)の献立計算書を印刷したものですが、大変文字が小さくなりますので印刷は最小限に押さえたほうが良いでしょう。
その他のメニュー
その他のメニューでは、栄養出納表、月集計(献立計算)、グラフ作成、発注伝票に関することができます。
栄養出納表
栄養出納表は、港区みなと保健所生活衛生課の「令和3年度(2021年度)児童福祉施設の給食における栄養管理ハンドブック 」内の下記の食品群別加重平均成分表を用いて計算しています。
その他のメニューで、献立日誌のファイル名の年月(西暦〇〇〇〇年まる月)を記入して「栄養出納表」ボタンをクリックすると、直ぐに計算などが行われ、計算が終わるとパソコンのタスクバーにあるこの栄養計算のexcelアイコンが点滅するので、そのアイコンの上にカーソルを持っていくと、表示されるサムネイル画像をクリックすると印刷するかどうかを聞いてきますので、印刷する場合は「y」を、印刷しない場合は「n」をクリックし「OK」をクリックします。
「y」を記入して「OK」をクリックすれば、栄養出納表のプレビュー画面が表示されますので、印刷する場合は「印刷」を、印刷しない場合は「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、グラフ作成画面に戻ります。
栄養出納表の出力は、3枚に印刷されます。
これで、指定した日付の栄養出納表ファイル(出納表〇〇〇〇.xsls、〇〇〇〇:西暦年月)がCドライブの献立関係のフォルダーに作られます。
下記の画像は、1枚目の出力結果を示したものです。
月集計
月集計は献立計算の月集計を求めます。
読込ファイルは献立計算が終了している年月の献算ファイルを読み込みます。
したがって、献算ファイルの作成年月を記入して「月集計」ボタンをクリックします。
直ぐに月集計計算が実施され、月集計が終了すると、「月集計を印刷しますか? (y/n)」と聞いてきますので印刷する場合は「y」を、印刷しない場合は「n」をクリックし「OK」をクリックします。
「y」を記入して「OK」をクリックすれば、 月集計表のプレビュー画面が表示されますので、印刷する場合は「印刷」を、印刷しない場合は「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、グラフ作成画面に戻ります。選択した年月の献立の月集計が印刷され、その他のメニュー画面に戻ります。
印刷した結果の例を下図に示します。
グラフ作成
グラフ作成では、1ヵ月の各栄養素の推移を棒グラフで表示。印刷、1日の栄養素の状態をレーダーチャートで表示、印刷ができます。
その他の処理メニューから「グラフ作成」ボタンをクリックすると、グラフ作成画面が表示されます。
棒グラフ
選択して読み込んだ献算ファイルの年月における1ヵ月の栄養素の推移を見て、印刷することもできます。
この栄養素の1か月のグラフには、食事摂取基準が横棒で示されており、各日に食事摂取基準値を満たしているかどうかを見ることができます。
「グラフ作成」画面で下の月日に献算ファイルの月日、栄養素(エネルギー、水分、タンパク質、脂質、炭水化物、繊維、灰分、カルシウム、りん、鉄、ナトリウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ナイアシン、食塩)からあなたが知りたい栄養素を選択し、幼児の種類で幼児か乳児のどちらかを選択し、「グラフ作成実行」ボタンをクリックします。
グラフのプレビュー画面が表示されますので、印刷する場合は「印刷」を、印刷しない場合は「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、グラフ作成画面に戻ります。
レーダーチャート
レーダーチャートは、特定日の5種類の栄養バランス(エネルギー、タンパク質、脂質、カルシウム、鉄)を見ることができます。
グラフ作成画面で、「日」タブをクリックすると、レーダーチャートの作成画面になります。
「グラフ作成のレーダチャート」画面で下の日付に献算ファイルの日付、幼児の種類で幼児か乳児のどちらかを選択し、「グラフ作成実行」ボタンをクリックします。
グラフのプレビュー画面が表示されますので、印刷する場合は「印刷」を、印刷しない場合は「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、グラフ作成画面に戻ります。
発注伝票
発注伝票では、材料登録時に注文単位、数量、業者コード(業者コードを2つまで登録可能、その場合業者登録コードに半角スペースを空けて記入、例、A G)などを記入しておく必要がありますが、1ヶ月間の任意期間の食品材料を業者には発注するための発注伝票を作成できます。
1ページに2枚の発注伝票の印刷ができるようになっています。
その他のメニューから「発注伝票」ボタンをクリックすると、「発注伝票」メニューに移ります。
この「発注伝票」メニューで作成した日誌の年月、発注伝票を出したい期間(何日~何日まで)、食品材料を発注したい業者(初期設定で作成することが必要)を選択後に「発注伝票作成」ボタンをクリックします。
すると。処理が始まり、処理が終了すると発注伝票の印刷プレビュー画面が表示されますので、印刷するならば「印刷」、印刷しないのであれば「印刷プレビューを閉じる」をクリックすると、発注伝票画面に戻ります。
おわり
いかがだったでしょうか?
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このレポートは、保育園で給食を担当する栄養士のために作成したExcel VBAを用いて作成したアプリのマニュアルになっています。
アプリそのものは、2,000年頃に妻が市の栄養士として勤めていた頃に作成したアプリで、中のVBAのプログラムコードは奇麗なものではなく、一応動作する程度のものとして作成しました。
今回、このアプリを動作させてみたところ正常に動作しないこと、および、このようなソフトでも、どなたかが使ってくれればと言う思いから再度、プログラムを見直したものです。
是非、このアプリを使ってみていただき、あなたからの要望を生かしてさらなる良いものを作成していけたらと思っています。
このアプリを使ってみたいと思われる方は、その後のバージョンアップなどの情報をお届けしたいと思いますので、お名前(ニックネームでもOK)、メールアドレスの登録をお願いします。
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