学校給食栄養計算ソフト N-Calcの使い方、学校の栄養職員・家庭科教員に最適アプリ!

ソフト
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はじめに

 学校の栄養士さん、家庭科職員のために作られた学校給食栄養計算ソフトと言うアプリがあるのをご存知ですか?

 今回は学校の栄養士さんの業務である献立作成、給食などの食材の業者への発注、報告書の作成などができる学校給食栄養計算ソフト N-Calcについて紹介します。

 この記事を読むと次のことが分かります。

 OS、機種などで説明の仕方が変わってくることがありますので、私の使用しているパソコン環境について記しておきます。

パソコンOS : Windows10 Pro
Windowsバージョン : 21H1
Excelのバージョン
 : Microsoft® Excel® for Microsoft 365 MSO (バージョン 2110 ビルド 16.0.14527.20234) 32 ビット

 それでは、さらに学校給食栄養計算ソフト N-Calcを深堀していきたいと思います。

学校給食栄養計算ソフト N-Calcとは?

 この学校給食栄養計算ソフト N-Calcは、前述したように学校の栄養職員、家庭科職員のために作成された栄養給食計算アプリです。

 このアプリは、かなり古くからあるアプリで1998年2月25日に Ver. 1.00βが公開されており、最近、2021年7月11日にVer. 2.7182818284590452β6がリリースされております。

 学校給食栄養計算ソフト N-Calcは、1999年4月にぱそこん救援隊、DOS/V ユーザーの2000年6月号、いきなりできる!Excel 便利ツール1400本(2001年6月)、DiGi/USER(2002年1月号)、DiGi/USER(2002年12月)、そのまま使える!最強テンプレート (2002年12月)などに掲載されたことがあるアプリで、この当時はかなり有名で学校の栄養士さんにとっては必要不可欠なツールだったのではないかと想像できます。

 少し横道に逸れますが、私の家内もこの頃は市の栄養士の職員として働いておりましたので、当時、小学校や保育園での献立作成や栄養計算にかなりの時間を割いていたのを覚えています。

 私も仕事をしていましたが、家内の苦しむ姿を見て私も自作のExcelマクロで作成した「献立作成計算システム」(1999年4月24日)、「保育園用献立メニュー」(2000年12月6日)などを作成し、家内に利用してもらい大変感謝をされました。

 しかし、これらアプリは広報はせず、家内だけの専用アプリとして仕事を終えた後は眠ったままの状態で、最近動かしてみましたが、残念ながらまともに動きませんでした。

 その当時学校給食栄養計算ソフト N-Calcに出会っていたら、私も余分な苦労をせずにこのアプリを紹介できたかなと今更ながら残念に思っております。

 さて、本題に戻りますが、学校給食栄養計算ソフト N-Calcを動作させる上での必要条件を次に載せておきます。

  • Windows環境
  • デスクトップ版 Excel97以降

(注)オンライン版の Excel(Excel Online)やスマートフォン・タブレット用 Excel では動作しませんのでご注意ください。

あと、献立作成に当たっての処理スペックは以下のとおりです。(ヘルプから引用)

一回の給食で使用可能な食品数 45品目
登録可能な食品数 2000品目
年間に作成可能な給食回数 365回(一日一回)
登録可能な発注先業者数 30
一度に整形可能な指示書数 30回分
登録可能な定型献立数 各調理形態につき食品数に換算して6000品目

学校給食栄養計算ソフト N-Calcの特徴

 学校給食栄養計算ソフト N-Calcの特徴を以下に載せておきます。

★エクセルのマクロで動作するため、エクセルに慣れた人にはとっつき易い。
★「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」に準拠
★フリーソフトなので無料で利用が可能

学校給食栄養計算ソフト N-Calcのダウンロード、インストール

 このソフトを利用するためには、初めに学校給食栄養計算ソフト N-Calcのサイトに移動します。

 少し下にスクロールして、プログラムのダウロードリンクが貼られた次のいずれかをダウンロードします。

  • ncalc27182818284590452b6.zip(約 1.93M bytes) N-Calc Ver. 2.7182818284590452β6 2021/7/11
  • ncalcT27182818284b6.zip(約 3.32M bytes)N-Calc 三食対応版 Ver. T2.7182818284β6 2021/7/11

 ここでは、N-Calc Ver. 2.7182818284590452β6をダウンロードして紹介します。

 上述のプログラムダウンロードリンクをクリックすると、パソコン上に圧縮ファイル「ncalc27182818284590452b6.zip」がダウンロードされます。

 このファイルを誤って消さないような場所に移動させ、フォルダー(例えば、フォルダー名を学校給食栄養計算ソフト N-Calcとする)などを作成し、その中で解凍してください。

 解凍したファイル内に「N8210709.xlsm」と言うマクロを含むExcelファイルがありますので、これをダブルクリックすることにより学校給食栄養計算ソフト N-Calcを起動することができます。

学校給食栄養計算ソフト N-Calcの使い方

学校給食栄養計算ソフト N-Calcの起動

 学校給食栄養計算ソフト N-Calcは、「N8210709.xlsm」をダブルクリックすると起動します。

 起動すると、Excelのリボンメニューの下に淡黄色の「注意マーク セキュリティーの警告 マクロが無効にされました。コンテンツの有効化」と表示されますので、「コンテンツの有効化」をクリック、学校給食栄養計算ソフト N-Calcから「注意マーク 行・列・セルの挿入、削除は禁止です」を表示されますので、「閉じる」をクリックします。

 すると、上部メニューの「アドイン」⇒「給食栄養」と言うメニューが現れます。

 以後の操作は、このメニューから行うことになります。

(参考)最初のうちは、給食栄養メニューの「N-Calcヘルプ」を起動しながら、分からない部分は参照して利用するほうが良いでしょう。

データの初期化

 「給食栄養」メニュー⇒「初期値設定」をクリックし、「基礎情報」、「基準値」、「食品構成別ー米飯」、食品構成別ーパン」の設定をしてください。

食品・献立の登録

 成分表編集エディターで献立を作成する際にない食品なども登録ができます。

 その際に登録する際の食品番号の付け方などは「ヘルプ」を参照してください。

 ここでは、無添加生味噌(マルマン)を登録してみました。

 食品番号、食品名、エネルギー、たんぱく質などは商品のラベルを見て変更し、他のデータなどは赤みそのデータを元に同じとし、最後に「登録」をクリック、「追加登録をしますか?」と聞かれるので「はい」をクリック、さらに「追加登録が完了しました」と表示されますので「OK」をクリックします。

 これで、新しく食品を登録ができますが、修正の場合は修正する食品の食品番号を用いて、修正する部分の数値を変更して登録すれば良いことになります。

 なお、食塩相当量が登録する項目にないので、食塩(Nacl)として、Naに重量変換して載せました。

 この時に不便と感じたのは、検索ができない点です。食品番号、食品名を入力して検索できると、そのデータを参考に変更できるので便利ですが、こちらのソフトではできないようです。

献立作成ナビゲータ

 それでは、実際に献立を入力してみます。

 メニュー「給食栄養」⇒「献立作成ナビゲータ」とクリックして、表示される献立ナビゲータ画面で日付、人数、おかず名、主食に麺をチェック、牛乳にチェック、食品材料を調理形態、食品群、使用商品名、非加熱かどうかにチェック、重量を選択したり記入して作成し、すべてを記入し終えたら「保存」をクリックすると、「ディスクへの保存が完了しました。」と表示されるので「OK」をクリックします。

 入力したデータは、家内が昔小学生の献立を作成した時のデータで、12月1日の献立で、主食に和風スパゲティ、飲み物に牛乳、おかずにコーンポタージュ、フルーツ入りサラダの2品(全食材数、33食品)を入れてみました。

 献立を作成する上で、少し大変だなと思ったのは各食材を選ぶ際に選択して選ぶようになっています。

 この部分は、他の栄養計算ソフトでも食材選択は検索が可能になっているものが多く、この部分に改良の余地があるように思います。

 つまり、折角、食品番号を入れて食材を登録しているわけですので、食品番号或いは食材の名前(ひらがなでも良い)を入力して検索ができるとより使いやすいと感じました。

献立表作成

 献立表の作成は、既に入力されている6月分について作成してみます。

 メニュー「給食栄養」⇒「献立表作成」とクリックすると、「プランターの電源を確認してください。」と表示されるので「OK」をクリック、「献立表整形」画面が表示されますので、整形する月「6」を選択し、「献立表整形」をクリック、「献立表の整形をすると、現在ある献立表は消去されてしまいます。通常「献立表整形」は各月ごとに,一度だけ実行して下さい。実行しますか?。」と聞いてくるので、「はい」をクリック、「献立表の整形が完了しました。」と表示されるので「OK」をクリックします。 

 このまま印刷するのであれば、「献立整形」画面で「献立表印刷」をクリックし、印刷プレビュー画面が表示されますので、印刷をクリックすれば、6月分の献立表を印刷できます。

 ここでは、印刷した6月分の予定献立表のExcel画面をキャプチャーした画像を以下に示します。

 献立表が綺麗に整形され印刷されることが分かりました。

 これは素晴らしい!

 以上で、私のこのアプリに関する紹介は終了しますが、この他にもこのアプリには栄養士がやらなければならない業務を代わりにしてくれる機能が沢山搭載されています。

 それらについては、ヘルプを見て頂きじっくりと試してみては如何でしょうか?

おわりに

 いかがだったでしょうか?

 学校給食栄養計算ソフト N-Calcとは?、学校給食栄養計算ソフト N-Calcの特徴、学校給食栄養計算ソフト N-Calcのダウンロード、インストール、学校給食栄養計算ソフト N-Calcの使い方、学校給食栄養計算ソフト N-Calcの起動、データの初期化、食品・献立の登録、献立作成ナビゲータ、献立表作成などについて紹介してきました。

 この記事を読んで少しでも学校給食栄養計算ソフト N-Calcに興味を持っていただき、栄養職員・家庭科教員での業務における食事の献立の栄養計算、これらに伴う業務などをこのアプリを利用して活用されてみては如何だろうか?

以上です。

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