はじめに
表計算ソフトEcelを含め、Web上のデータを取込、人に視覚的に分かり易く分析するツールである Power BI Desktopについて紹介します。
この記事を読むと、次の疑問について知ることができます。
★Power BIの有料版はあるの?
★Power BI Desktopのダウンロードとインストールはどうするの?
★Power BI Desktopの使い方はどうするの?
・Power BI Desktopの起動
・サンプルデータの読み込みとデータ加工
・DAX で式を記述
・レポートの作成
タイトルの挿入
日付別利益
国別の利益
製品およびセグメント別の売上
年のスライサー
レポートを書式設定による最終レポート
OS、機種などで説明の仕方が変わってくることがありますので、私の使用しているパソコン環境について載せておきます。
パソコンOS : Windows10 Pro
Windowsバージョン : 21H1
Power BI Desktopとは?
Power BI Desktopは、冒頭でも述べたようにExcel、Web、企業などが蓄積している膨大なデータを取り込み分析して、人が見ても分かり易く、視覚的にグラフィカルに表示してくれるレポートを作成できるアプリなのです。
Power BI は、Microsoftが提供するMicrosoft Power Platformと言うアプリ群の一つで、Power BI Desktopは、Power BI の中のデスクトップ上で扱えるBusiness Inteligence(ビジネス・インテリジェンス)ツールと位置付けることができます。
Microsoft Power BIのWikipediaを見ると、もともとは「Project Crescent」と言う名前で2011年7月にリリースされ、後にPowerBIに名前が変更され、2013年9月にMicrosoftによってPower BI for Office365と発表されたそうです。
この当時のPowerBIは、Excelのアドインとしての役割だったそうですが、PowerBIの単体としての一般へのリリースは2015年7月で、現在では月単位で更新がなされており、新機能などが逐次追加されています。
ここでPower BI Desktopの特徴などをまとめてみましょう。
Power BIの有料版はあるの?
Power BI Desktopは、上述の素晴らしい機能を無料で利用できます。
この無料で利用できる Power BI Desktop は、Microsft アカウントを持っていれば利用できます。
これ以外に、Power BI Pro(月額 1,090円)や Power BI Premium(月額 2,170円)を購入することで、無料版にはないメリットが付与されます。
こらら有料版については、次のサイトに項目ごとにできること出来ないことなどが記されていますので参照してください。
Power BI Desktopのダウンロードとインストール
先ず、Power BI のダウンロードサイトに移り、Microsoft Power BI Desktop の「ダウンロード >」をクリックします。
「Microsot Store を開きますか?」と聞かれるので、「Microsoft Store を開く」をクリックします。
すると、Microsoft Store の Power BI Desktop 画面が立ち上がりますので、「入手」をクリックします。
自動的にアプリがダウンロード、インスールされ、Microsoft Store の Power BI Desktop の画面の右上に「起動」が表示されますので、そのまま起動するのであれば、「起動」をクックします。
起動しないのであれば、Microsoft Store の右上の「×」をクリックして閉じて下さい。
スマホ用の Microsoft Power BI をインストールしたいのであれば、iphoneの場合はApp Store Androidスマホの場合は、Google Playから Microsft Power BI のアプリをダウンロードしてインストールしてください。
Power BI Desktopの使い方
Power BI Desktop の起動
Windows の Cortana の記入欄(Winスタートキーの右にある記入欄)「power bi」と入力すると、表示される「Power BI Desktop アプリ」をクリックしてください。
Power BI Desktop が起動して、無題ーPower BI desktop ウインドウ内に別なウインドウ(3つの部分に分かれ中心に人のアイコンと共同作業と共有と書かれもの)が表示されますので、このウインドウ内の「はじめに」クリックせずに。右上の「×」をクリックして閉じて下さい。
ここでは、サンプルデータを読みこんで、チュートリアルにしたがってデータを加工しながら使い方を紹介していきます。
サンプルデータの読み込みとデータ加工
Power BI を起動し、データ読み込み画面で「サンプルデータを試す」をクリックします。
「financials」テーブルをチェックして、右下の「データの変換」をクリックすると、無題 - Power Query エディターが別ウインドウで立ち上がりますので、Units Sold(販売数)が小数点の値が含まれているので、整数に変換するために、列を選択して、上部メニューの「変換」⇒「データ型」⇒「整数」の順に選択してクリックします。
「列タイプの変更」ウインドウが表示されるので、「現在のものを置換」をクリックします。
次に、「Segment」列を選択し、書式設定を行います。
これをすることにより、グラフにした際に「Segment」のデータを見易くできます。
[変換] タブで、 [書式] 、 [大文字] の順に選択します。
次に、シートを右に送っていき、「Month Name」の列に来たら、「Month Name」内をダブルクリックすると名前を変更できるので、「Month」と変更します。
次に、製品などが中止になり、レポートに載せたくない場合は、その製品をレポートには載せないようにしたいのでそれを表示させない設定をする必要がありますので、その操作を行います。
「Product」の列に行き、タイトルの横にある「▼」をクリックして、現在は販売されていない製品「Montana」の左横のチェックマークを外し、「OK」をクリックします。
これまでやったQueryエディターでの操作が右の「クエリーの設定」の下の方に表示される「適用したステップ」を見ればわかります。
今までの設定を適用するために、上部メニューの「ホーム」⇒「閉じて適用」をクリックします。
これで、レポートの準備が整いました。
ホームに戻ったら、左メニューのモデルをクリックすると、「financals」のデータを見ることができ、シグマの記号が付いたものが数値型であり、カレンダーの付いたものが日付であることが分かります。
DAX で式を記述
DAX 数式言語で "メジャー" を記述し、"テーブル" を作成すると、データ モデリング時に非常に大きな効果を発揮しますので、ここでは、基本的な式を作成して、2 つのテーブルを結合します。
DAX(Data Analysis Expressions)数式言語については、次のページから、DAXの概要、関数、ステートメントなど色々なリンクがありますので、リンクをクリックすることにより調べたい所に飛ぶことができます。
それでは早速始めましょう。
ホーム画面で、右の方にある「新しいメジャー」をクリックすると、式の入力できる欄がでますのでそこに、次の式を代入。
Total Units Sold = SUM(financials[Units Sold])
代入後に左のチェックボックスをクリックします。
左メニューの「データ」ををクリックして、上部メニューの「ホーム」で「新しいテーブル」をクリックし、出てきた数式入力欄に次の式を代入。
Calendar = CALENDAR(DATE(2013,01,01),Date(2014,12,31))
代入後に左のチェックボックスをクリックすると、Dateの表が下に作られます。
次に、左メニューの「モデル」をクリックして表示される「Calender」の「Date」をドラッグして、「financals」の「Date」へ持っていて離すと、「financals」と「Calender」の「Date」がリレーションで繋がれたことになります。
これで、元データはすべてできあがりましたので、レポート作成に移ります。
レポートの作成
タイトルの挿入
上部メニューの「挿入」⇒「テキストボックス」をクリックすると、テキストを挿入できるボックスるが表示されるので、その中にタイトルの「Excetive Summary - Finance Report」を入力し、フォント20ptとし、強調し、枠内のセンターに収めるように配置します。
日付別利益
日付別利益のレポートを作成するために、右の「フィールド」から「Σ Profit」を左のレポートスペースにドラッグ&ドロップし、その枠内に「フィールド」にある「financals」の「Date」をドラッグ&ドロップします。
右の視覚化の下にある軸の「Date」をクリックして、「日付の階層」⇒「日付」に変更すると、右のグラフが変更にしたがって変ります。
さらに、右の視覚化の「棒グラフ」⇒「折れ線グラフ」することにより、レポートに描かれていた棒グラフが折れ線グラフに変化します。
国別の利益
区別の利益を見るために、レポートスペースに「country」をドラッグ&ドラップし、その後に「profit」を同じ枠にドラッグ&ドロップし、その後に視覚化で「マップ」を選択クリックします。
製品およびセグメント別の売上
「フィールド」から、「Σ Sales」、「Product」、「Segment」を選択すると、右のレポートスペースに棒グラフが作成されます。
棒グラフを適当に伸ばして、上のグラフの横幅に合わせます。
また、上述のグラフを入れ替え、少し縦を伸ばしたりして体裁を整えます。
年のスライサー
スライサーは、レポートのグラフなどをスライサーにより切り替えられる機能であり、ここでは、日付のスライサーを2つ作ります。
1つは、「financals」の「Date」で、左のレポートスペースに持っていき、視覚化で「スライサー」を選択すると作成されます。
もう一つが「Calender」の「Date」で、左のレポートスペースに持っていき、視覚化で「スライサー」を選択すると作成されますが、「Calender」の「Date」については、「年」と「月」を残して、「四半期」、「日」のチェックを外しておきます。
レポートを書式設定による最終レポート
各グラフのタイトルを日本語に換えたり、書式設定により各グラフに影を付けたりとして、最終的にできたレポートが次の通りです。
最後に、折角作成したレポートは保存しておきましょう。
上部メニューの「ファイル」⇒「名前を付けて保存」をクリックして保存して下さい。
ここで、Power BIへの登録をする必要がでますが、メールアドレス、パスワードなどを設定してもらえれば、保存できます。
ただ、個人のメールアドレスではダメの場合があり、この場合は、職場のメールアドレスとして登録すればOKです。
おわりに
如何だったでしょうか?
Power BI Desktopとは?、Power BIの有料版はあるの?、Power BI Desktopのダウンロードとインストールはどうするの?、Power BI Desktopの使い方はどうするの?、Power BI Desktopの起動、サンプルデータの読み込みとデータ加工、DAX で式を記述、レポートの作成、タイトルの挿入、日付別利益、国別の利益、製品およびセグメント別の売上、年のスライサー、レポートを書式設定による最終レポートなどについて解説してきました。
この記事が少しでもあなたにとって役に立てればこれほど嬉しいことはありません。
以上です。
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