HP Envy Desktop TE02-1097 jp のレビュー、GTX4070 Ti を搭載したコストパフォーマンスの良いデスクトップパソコン

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はじめに

 HP Envy Desktop TE02-1097 jpを購入したのでそのレビューを書きたいと思います。

 このHP Envy Desktop TE02-1097 jp は、価格.comを見て、「HP Directplus」から2023年7月24日に購入しました。

 この機種は、まだ発売(2023年7月7日)されたばかりで、NVIDIA GeForce RTX 4070 Tiを搭載した大変コストパフォーマンスの優れたデスクトップパソコンです。

 HP Envy Desktop TE02-1097 jpは、現時点(2023年7月30日)では、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングではまだ販売されておらず、「HP Directplus」のメーカー直販サイトでしか販売されていません。

商品画像
商品名 Core i9-13900/RTX 4070Ti/1TB+1TB SSD/64GB/Win11 Pro OS搭載 価格.com限定モデル
商品の評価
価格はこちらから 「HP Directplus」のメーカー直販サイト

 この記事を読むと、次のことについて知ることができます。

HP Envy Desktop TE02-1097 jp を購入した理由

 今まで利用していたパソコンは、2023年2月11日にAmazonnで販売されていたミニパソコンの高性能パソコンMINISFORUM UM690(AMD Ryzen 9 6900HX DDR5-4800 32GB 1TB PCIe4.0 SSD Windows 11 Pro Radeon 680M グラフィック)という機種で、通常の作業を行う上では十分に満足する性能を持ったパソコンでした。

 しかし、AIによる画像生成を行おうとする場合に、上述のパソコンではGPUが内蔵のものでVRAM2GBと少ないために、1枚の画像生成するのに3分程度かかるので、画像生成が素早くできるらNVIDIA GPUを搭載したパソコンを購入したいと考えていました。

 新しいパソコンは、次のことを考慮して購入することにしました。

  • 30万円以内で購入できるものでできるだけ安価に購入できるものとすること。
  • CPUは、Intel製のできる限り最新のものとすること。
  • メモリーは、64GB以上とすること。
  • 記憶装置(SSD)は、M2タイプとし、1TB以上とすること。
  • GPUは、性能の良いほど良いがNVIDIA GeForce RTX 4070以上のVRAM12GB以上搭載のものとすること。

 以上のことを考慮した結果、HP Envy Desktop TE02-1097 jp(Core i9-13900/RTX 4070Ti/1TB+1TB SSD/64GB)を購入することにしました。

HP Envy Desktop TE02-1097 jp の性能

 私が購入たHP Envy Desktop TE02-1097 jp(Core i9-13900/RTX 4070Ti/1TB+1TB SSD/64GB)は、発売したばかりですが、今まで利用していたMINISFORUM UM690都の性能比較を下記に示します。 

モデル HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
売り場 「HP Directplus」のメーカー直販サイト Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Minisforum公式サイト
プロセッサー 第13世代 インテル® Core™ i9-13900 プロセッサー(24コア/32スレッド 、L2キャッシュ合計32MB、基本クロック2.0GHz、最大ブースト・クロック5.60 GHz) AMD Ryzen™ 9 6900HX
(8コア/16スレッド 、2次キャッシュ合計4MB、3次キャッシュ合計16MB、基本クロック3.3GHz、最大ブースト・クロック4.9GHz)
グラフィックスタイプ NVIDIA® GeForce™ RTX 4070 Ti(メモリタイプ:GDDR6X、12GB 192bit、メモリ速度:21.0Gbps、メモリ帯域幅:504GB/s) AMD Radeon™ 680M (グラフィックス周波数2400MHz)
メモリー 64GB(DDR5 PC5-32000、16GB×4) DDR5 8GB×2 デュアルチャンネル (SODIMM スロット×2、各32GBまで拡張可能)
ストレージ 1TB Gen4 M.2 SSD(PCIe NVMe)× 2 M.2 2280 PCIe4.0 SSD(up to 2TB)、1×2.5 インチ SATA HDD スロット(SATA 3.0 6.0Gb/s) ストレージ拡張
OS Windows 11 Pro Windows 11 Pro
インターフェイス

前面
SuperSpeed USB Type-C® 5Gbps ×1
SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×3

背面
SuperSpeed USB Type-C® 5Gbps ×1
SuperSpeed USB Type-C® 10Gbps ×1
SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×1
SuperSpeed USB Type-A 10Gbps ×1、
Thunderbolt™ 4 with USB4™ Type-C® 40Gbps ×1 (USB Power Delivery
DisplayPort™ 1.4、バッテリーチャージ機能対応)
USB 2.0 Type-A ×2

4×Type-A (USB3.2 Gen2)

1×Type-C(USB3.2 Gen2 Data Only)
1×USB4 Type-C
1×DMIC
2×HDMI
1×Clear CMOS
1×3.5mm オーディオジャック
1×RJ45 2.5ギガビットイーサネットポート

オーディオ ALC3867-CG、5.1 チャンネルオーディオ対応 HDMI×2 / 3.5mm オーディオジャック
無線LAN IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6)、 Bluetooth 5.3 M.2 2230 WIFI サポート(Dual-Band Wi-Fi,BlueTooth)
電源 最大 800W DC 19V (電源アダプター含み)
サイズ(幅x奥行きx高さ) 約 165 x 396.1 x 448 mm 127×128×47mm
価格(公式サイト) 299,800円 111,520円
主な内容物 1 × HP Envy Desktop TE02-1097 jp

1 × 電源ケーブル
1 × コンピュータの準備の冊子
1 ×HP Service & Support の冊子
1 × 未来につながる、ともに歩くの冊子
1 × サポートガイド(保証規定)も冊子
1 × 保証書
1 × ギフト券が当たるアンケートご協力のお願い

1 × UM690 ミニPC

1 × 電源アダプター
1 × 電源ケーブル
1 × ベース
1 × HDMI ケーブル
1 × SATAケーブル
1 × 取り付けブラケット
1 × 取扱説明書(日本語対応)

HP Envy Desktop TE02-1097 jp はどうでしたか?

 HP Envy Desktop TE02-1097 jp(価格:299,800円)を購入したのが2023年7月24日で、商品が届いたのが2023年7月29日には家に届きました。

 パソコンが収められた箱とパソコン本体及び内容物を撮影した写真が下記の通り。

HP Envy Desktop TE02-1097 jp の立ち上げ

 パソコン本体に電源ケーブル(付属)を繋ぎ、家庭用電源に入れ、後ろのDisplayport端子に付属のDPケーブル(1.5m)で液晶モニター(KOORUI ゲーミングモニター、24インチ)をつなぎ、できるならばLANケーブルでパソコンのLAN端子に繋ぎ、さらにマウスとキーボードはロジクール製のワイヤレスマウスとキーボードセット(MK235)を使って繋ぎました。

 電源投入から、Window11が立ち上がり、初期セットアップを行いますが、この部分については省略しますが、画面の指示通りに進めればそれほど難しくなく行うことができます。

HP Envy Desktop TE02-1097 jp の各種ベンチマークテスト

CinebenchR23によるベンチマークテスト

 CinebenchR23は、ドイツのMAXON Computer社が無料で提供しているパソコンのCPUの性能を評価してくれるベンチマークソフトで、MXONのダウンロードサイトからダウンロードができます。

  ダウンロードされたファイルは「CinebenchR23.zip」であり、このファイルを解凍し、CinebenchR23ファルダー内の「Cinebench.exe」を実行してください。

 以下は、今回購入した HP Envy Desktop TE02-1097 jp と MINISFORUM UM690 の CinebenchR23 のベンチマークテスの結果です。

回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
マルチコアの性能 シングルコアの性能 マルチコアの性能 シングルコアの性能
1回目 21674 2118 12917 1609
2回目 21845 2126 12923 1615
3回目 21872 2122 12937 1613
平均 21797 2122 12926 1612

 上述の値を見ると、HP Envy Desktop TE02-1097 jpの方がマルチコアで21797÷12917≒1.7倍シングルコア2122÷1612≒1.3倍CPU性能が向上していることがわかります。

PCMark10によるベンチマークテスト

 PCMark10は、パソコンでWeb閲覧、ビデオチャット、書き込み、スプレッドシート、写真や画像の編集、ゲームのような日常実施するような作業を行った際の総合的なパフォーマンスを測定するベンチマークソフトです。

 製造販売メーカーは、UL Benchmarks(以前はFuturemark)という会社で、このアプリは、¥ 3,090でSteamから購入できますが、デモ版であればメインのPCMark 10テストを無料で利用できますので、デモ版をダウンロードしてPCMark10によるベンチマークテストを新旧パソコンで実施しました。

回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
1回目 8818 6897
2回目 8922 6985
3回目 8916 6987
平均 8885 6956

 上述の値を見ると、HP Envy Desktop TE02-1097 jp が平均で8885÷6956≒1.3倍 パソコンの総合的な性能が向上していることがわかります。

3DMarkによるベンチマークテスト

 パソコンのゲーミング性能をテストすることができるベンチマークソフトで、PCMark10を製造販売しているUL Benchmarks(以前はFuturemark)という会社が開発を続けています。 
 デモ版(Basic Edition)は無料で利用でき、Steamからダウンロードできます。
 以下の表は、これらパソコンでのデモ版による3DMarkベンチマークテスト結果です。
回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
Time Spy Fire Strike Night Raid Time Spy Fire Strike Night Raid
1回目 20364 33632 75228 2818 6846 26244
2回目 20345 33973 75485 2821 6845 25652
3回目 20318 34100 75887 2829 6842 25121
平均 20342 33902 75533 2823 6844 25672
ここで、Time Spy : ゲーム用PC向けのDirectX 12のベンチマーク
            Fire Strike : ゲーム用PC向けのDirectX 11のベンチマーク
            Night Raid : 内蔵グラフィックスを使用するPC向けのDirectX 12のベンチマーク

 上記の表の結果を見ると、HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690 の性能比は、Time Spy では、約7.2倍、Fire Strike では、約4.95倍Night Raidでは、約2.94倍HP Envy Desktop TE02-1097 jp の方が Minisforum UM690 と比較して、ゲームなどでは、性能がかなり高いことを示しています。

VRMarkによるベンチマーク

 VRMarkとは、PCのVR対応性能を測ることのできるベンチマークソフトで、現在のVRシステムの推奨ハードウェア要件を満たすかどうかをチェックする「Orange Room」、未来のVRシステムに向けた高いハードルを設定する「Blue Room」、DirectX 12を利用したVR環境でどれくらい快適に動くかをテストできる「Cyan Room」の3つのテストがあります。

 VRMarkは、ヘッドセットなしでモニター上で実行することも、VRヘッドセットを使って体験することもでき、Steamや公式サイトから無料版(デモ版)や有料版をダウンロードすることができます。

 また、VRMarkは、Windows 11にも対応しています。

 下記の表は、無料版でできる「Orange Room」のベンチマークテストです。

回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
Orange Room Orange Room
スコア 平均フレームレート(fps) スコア 平均フレームレート(fps)
1回目 13886 302.7 3102 67.6
2回目 14294 311.6 3082 67.2
3回目 14314 312.0 3090 67.4
平均 14165 308.8 3091 67.4
ここで、Orange Room : 現在のVR環境を想定した標準的なベンチマークテスト(無料版で利用可能)
              Cyan Room : DirectX 12を利用したVR環境でどれくらい快適に動くかをテストするベンチマーク
              Blue Room: 将来登場すると思われる負荷が高い環境を想定したベンチマークテスト
      Cyan Room、Blue Roomは有料版で利用可能。

 Desktop modeにおいてのfpsの目標値は、Orange Roomでのfpsが109fps以上とされていることから、HP Envy Desktop TE02-1097 jpはこの値を大きく超えていることから十分にVR対応性能を持っていることがわかります。

 しかし、Minisforum UM690については、Orange Roomでのfpsの目標値の109fpsを下回っており、VRを利用するには性能が低いことが明らかです。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークとは、2021年11月に発売されたオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」の動作環境をチェックするためのソフトウェアで、ベンチマークでは、ゲーム内で使用されるグラフィックスやサウンドを再現した映像を見ながら、自分のパソコンがどれくらい快適にゲームをプレイできるかをスコアで表示します。

HP Envy Desktop TE02-1097 jp のパソコンでは、グラフィック設定を最高品質で実施した。

回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
スコア 快適度 スコア 快適度
1回目 32432 非常に快適 5451 普通
2回目 32474 非常に快適 5397 普通
3回目 32539 非常に快適 5490 普通
平均 32482 非常に快適 5446 普通

 HP Envy Desktop TE02-1097 jp は、Minisforum UM690 と比較すると、スコアで約6倍高い性能を示し、GPUのGTX 4070Tiの恩恵を大きく受けていることがわかります。

 HP Envy Desktop TE02-1097 jpでファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレを遊ぶ場合は、非常に快適に遊べるベンチマークテストの結果でした。

Geekbench 6のベンチマークテスト

 Geekbench 6 は、Primate Labsというカナダの会社が販売製造しており、Windows、Mac、Linux搭載のパソコンなどに加え、iOS、Andoroidを搭載したモバイル端末でも動作し、パソコンなどのCPUやGPUのマルチコア、シングルコアのパフォーマンスを計測できるベンチマークソフトです。

 このソフトは、基本的に有料ですがトライアウトモード(共有サイトへスコアを自動で投稿)を利用すれば無料で利用できます。

回数 HP Envy Desktop TE02-1097 jp Minisforum UM690
CPU GP(OpenCL) CPU GPU(OpenCL)
マルチコア シングルコア マルチコア シングルコア
1回目 17447 2862 210095 10350 2107 29998
2回目 17587 2834 208023 10293 2104 29932
3回目 17468 2856 210711 10345 2114 29958
平均 17501 2851 209610 10329 2108 29963
 上述の値を見ると、HP Envy Desktop TE02-1097 jp の方マルチコアで17501÷10329≒1.7倍シングルコアで2851÷2108≒1.4倍CPU性能が向上、GPUで209610÷29963≒7.00倍性能が向上していることがわかります。

Stable Diffusion web UI(AUTOMATIC1111 版)による画像生成速度

 A1111 webui easy installer and launcherにより、インストールしたStable Diffusion web UIでa man(男の人)、a woman()女の人)、a girl(女の子)、Fuji and cherry blossoms(富士さんと桜)の4枚の画像を生成させてみたがいずれも数秒で画像が生成された。

 生成した画像は以下の通り。

 Minisforum UM690のパソコンで同様な画像を生成した際には、それぞれの画像生成に約3分程度かかっていたことから考えると、HP Envy Desktop TE02-1097 jpによる画像生成は驚きの速さであることが分かります。

SSDの読み書き性能のベンチマークテスト

 SSD やHDDの読み書きの性能などを測定するソフトに無料で利用できるCrystalDiskMarkがあります。
 CrystalDiskMarkは、HDD、SSD、USBメモリ、RAMディスク、ネットワークドライブなどに対応しており、シーケンシャルアクセスやランダムアクセスなどのテストを行い、読み書きの速度を表示します。
 このアプリは、hiyohiyo(ひよひよ、本名:宮崎典行)という人が開発したソフトで、窓の杜からもダウンロードできます。
 下記の画像は、HP Envy Desktop TE02-1097 jp のCドライブとDドライブのM2.SSDをCrystalDiskMarkで測定した結果をスクリーンショットしたものです。
 
 これらのドライブを、デバイスマネージャから調べると「SK hynix PC801 HFS001TEJ9X101N」と表示され、製造メーカーは、「SK hynix」と言う韓国の半導体製造会社のようです。

インターネットの回線速度

 インターネットの回線のスピードテストを、USENのスピードテストで計測してみました。
 下記の図は、LANケーブル、WiFi(2.4GHz)、WiFi(5GHz)でルーター(NEC Aterm WG2600HS2)につないだ結果です。

おわりに

 HP Envy Desktop TE02-1097 jp は、デザイン、性能、価格のバランスが取れたデスクトップパソコンです。ゲーム、動画編集、クリエイティブ作業など、幅広い用途に適しています。

 このパソコンは、第 13 世代 Intel Core i9-13900 プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti グラフィックカードを搭載し、高いパフォーマンスを発揮します。

 また、64GB メモリと 1TB SSD + 1TB SSDを搭載しているため、複数のアプリケーションを同時に実行したり、大容量のデータを保存したりできます。

 デザインも練られており、インテリアにも映えるパソコンです。

 HP Envy Desktop TE02-1097 jp は、ゲーム、動画編集、クリエイティブ作業など、ほとんどの用途に適しおり、デザインも洗練されており、インテリアにも映えるパソコンです。

 この記事が少しでもあなたにとって役に立ってもらえればこれほど嬉しいことはありません。
 
以上です。