はじめに
Googleが提供するプログラミング言語でGoolgeのアプリを容易に利用できるGAS(Google Apps Script)について紹介します。
この記事を読むと、次の疑問について知ることができます。
★GASの特徴とは?
★GASの制限事項にはなにがあるの?
★GASとVBAとの違いは何?
★GASの起動方法はどうするの?
・Google ドライブからの起動
・Google Chromeの拡張機能から起動
・Google スプレッドシートからの起動
★GASの簡単なことを実行してみましょう!
・ボタンの作成
・GASの記述
・試しの実行と最初の許可の仕方
・ボタン図形にGASのスクリプトの割り当て
OS、機種などで説明の仕方が変わってくることがありますので、私の使用しているパソコン環境について載せておきます。
パソコンOS : Windows10 Pro
Windowsバージョン : 21H1
GASとは?
GASは、Google Apps Script の頭文字を取った略語でJavaScriptをベースとしたスクリプト言語です。
したがって、JavaScriptと親和性も高く、JavaScriptの標準であるECMAScriptに対応し、「「V8ランタイム」と呼ばれるJavaScriptエンジンがGAS内でも利用できる仕様になっています。
勿論、Googleが提供するプログラミング言語ですので、Google のアプリとも強く紐づけられており、Googleスプレッドシート、Google ドキュメント、Goolge スライドなどのアプリからも直接起動ができるようになっており、また、Google の次のアプリとの連携もでいるようになっています。
Apps Scriptの最初のリリースが2009年8月であり、Googleドキュメント、シート、スライドのアドオンを強化するツールとしての役割も担っており、そのため、Google 関係のアプリには多くのアドオンが存在するのもうなずけます。
GASの特徴
ここで、GASの特徴を次に挙げときます。
GASの制限事項
GASは、Google サーバー上で実行されるために一部のユーザーにより過負荷をかけられないように制限事項を設けています。
例えば、Google アカウント無料の場合、1回の実行制限時間が6分以内、一日当たりのメール受信者は100通、JDBC接続は10,000件、カスタム関数ランタイムは1実行にあたり30秒間などの制限があります。
詳細は、Googleの次のサイトを参照。
GASとVBAとの違い
Excelには、GASに相当するプログラミング言語としてVBA(Visual Basic for Applications)がありますが、これとの違いについて次に表にまとめました。
比較項目 | GAS | Excel VBA |
ベースの言語 | JavaSpriput | VBA |
主な自動化 | Google アプリ | Microsoft Officeアプリ |
特別な開発環境 | 必要ない | 必要ない |
プログラムの保存 | GoogleのWebサーバーに保存 | パソコンに保存 |
編集 | 複数人で編集可能 | 単独で編集 |
プログラムの制限 | あり | なし |
学習コスト | 少なくて済む | 比較的少なくて済む |
情報量 | 多い | 多い |
GASの起動方法
GASを起動するには、大きく分けて3つの方法があります。
一つは、Google ドライブから起動する方法、二つ目はChrome 拡張機能に「Google Apps Scrip」を追加してブラウザーのChromeから起動、三つ目はGoogle アプリのスプレッドシート、ドキュメント、スライドから起動する方法です。
いずれにしても、Googleのアカウントを持っている必要があります。
Googleのアカウントを取得すると、他のGmai、Googleスプレッドシート以外のオフィスソフトなどが無料で利用できるようになりますので、是非あなたも取得するようにしてください。
Googleアカウントの取得については、ここでは省略しますが、取得について知りたい方はGoogleアカウントヘルプを参照してください。
それでは、それぞれの起動方法について紹介します。
Google ドライブからの起動
Google Chromeのブラウザーを利用していれば、新しいタブを開き、右上に表示される「Googleアプリ」アイコン(点が3×3並んでいるアイコン)から「ドライブ」をクリックします。
Google ドライブが開いたら、「新規」⇒「その他」⇒「Google Apps Script」を順に選択することにより起動できます。
また、Chrome以外のブラウザー(Microsoft Edge、FireFox)などを利用している場合は、検索欄に「Google」と入力してで検索結果で、Googleの検索サイトを表示させると、Chromeブラウザーと同様にGoogleアプリアイコンが右上に現れますので、「Googleアプリ」アイコンをクリックして、Googleドライブにアクセスするために、Googleの認証を求められますが、あなたが何時も利用しているメールアドレスと、パスワードを入力して認証に通れば、Googleドライブを起動でき、上述の同じ方法でGASを起動できます。
Google Chromeの拡張機能から起動
Google Chromeブラウザーでのみしか対応していないようです。
Microsoft EdgeでもChromeの拡張機能が利用できるようになっていますが、残念ですが「Google Apps Script」については、インストールできませんでした。
したがって、ここではchromeブラウザーでの説明となります。
先ず、「Google Apps Scriptの拡張機能」にアクセスし、「Chrome」に追加をクリックします。
「Google Apps Script」を追加しますか?」と聞かれますので、「アプリを追加」をクリックします。
すると、Chromeのアプリに追加されます。
追加された「Google Apps Script」をクリックすることにより起動することができます。
Google スプレッドシートからの起動
ここでは、Google アプリを代表してGoogle スプレッドシートを使って、「Google Apps Script」を起動します。
先ず、Google Chromeのブラウザーを利用していれば、新しいタブを開き、右上に表示される「Googleアプリ」アイコン(点が3×3並んでいるアイコン)をクリックして、「スプレッドシート」をクリックすればGoogle スプレッドシートを起動できます。
また、Chrome以外のブラウザー(Microsoft Edge、FireFox)などを利用している場合は、検索欄に「Google」と入力してで検索結果で、Googleの検索サイトを表示させると、Chromeブラウザーと同様にGoogleアプリアイコンが右上に現れますので、「Googleアプリ」アイコンをクリックして、Googleスプレッドシートにアクセスするために、Googleの認証を求められますが、あなたが何時も利用しているメールアドレスと、パスワードを入力して認証に通れば、Googleスプレッドシートを起動できます。
スプレッドシートが開いたら「新しいスプレッドシートを作成」をクリックします。
無題のスプレッドシートが開いたら、「ツール」⇒「スクリプトエディター」と順にクリックすると「Goolge Apps Script」を起動することができます。
GASの簡単なことを実行してみましょう!
Google スプレッドシートを起動し、適当な位置に図形でボタンを作成し、そのボタンをクリックすることにより、「こんにちは!エイじーです。宜しくお願いします。」と言うメッセージボックスが表示されるGASを書いてみましょう。
Google スプレッドシートを起動し、無題のスプレッドシードの名前を「Test01」と書き換えます。
ボタンの作成
次に、スプレッドシートの上部メニューの「挿入」⇒「図形描画」をクリックすると、図形描画画面が立ち上がり、そこのテキストボックスをクリックして、背景をスカイブルー、文字を「ボタン」、33ポイント、ボールド体とした図形を作成し、「保存して終了」をくリクします。
スプレッドシートに戻ると、ボタン図形が作成されているのが分かります。
上部メニューの「ツール」⇒「スクリプトエディター」と順にクリックすると、別タブでGASが立ち上がります。
そして、次のように名前を変更。
- プロジェクト名 : Test01
- コード名 : tst01.js
- Function名 : test01Function
GASの記述
と同時に、Functionの{ }の中に次のコードを挿入
Browser.msgBox("こんににちは!エイじーです。宜しくお願いします。");
ここで、GASを保存したら、試しに起動してみましょう。
お試しの実行と最初の許可の仕方
上部にある「▷ 実行」をクリックします。
最初は、「承認が必要です」というメッセージが表示されますので、「権限を確認」をクリックします。
Google にログインの画面が表示され、何時も利用しているメールアドレスをクリックします。
さらに、「このアプリはGoogle では確認されていません」と言う警告メッセージが表示されますが、気にせず「詳細」をクリックして、その下に表示される「Test01(安全でないページに移動)」をクリックします。
再度、Googleから許可を求めるられるので、「許可」をクリックします。
これで、プログラムが正常に動けば、元のTest01のスプレッドシートに戻れば、メッセージボックスが表示されえいるはずです。
ボタン図形にGASのスクリプトの割り当て
元のTest01のスプレッドシートに戻り、ボタンを右クリックして右上にある「縦三点」マーク右クリックして表示される「スクリプト割り当て」をクリックします。
スクリプト割り当て画面がでますので、記入欄にFunction名(test01Function)を記入して、「OK」をクリックします。
これで、「ボタン」を押せば、GASが起動して、メッセージボックス「こんにちは!エイじーです。宜しくお願いします。とでることを確認しててください。
確認した後は、「OK」をクリックしてね。
おわりに
如何だったでしょうか?
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この記事が少しでもあなたにとって役に立てればこれほど嬉しいことはありません。
以上です。
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