はじめに
皆さんは、Adobe Firefly(ベータ版)を知っていますか?
Adobe Firefly(ベータ版)は、YouTubeやブログ記事などで騒がれているとても優秀なAI(人工知能)を持った画像生成編集ツールの中の1つです。
Adobe Firefly(ベータ版)は、普通のお描きアプリと異なり、あなたが思い描く絵を英語で入力してやると、人工頭脳が考え出して、それに対応した絵を描いてくれます。
また、ある部分の画像を違う画像に変えたり、何もない所に指定した画像を生成したりできる便利なツールです。
このサービスは、ベータ版ですが現在は無料で利用ができます。
ということで、今回は、このAdobe Firefly(ベータ版)についてもう少し深堀して紹介しようと思います。
この記事を読むと次の疑問について知ることができます。
Adobe Firefly(ベータ版)とは?
Adobe Firefly(ベータ版)は、 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンノゼに本部を置き、1982年12月に設立されたAdobe(純資産:272億4,100万ドル、従業員数:25,988人名 、2023年1月現在)が開発した人工知能を搭載した画像生成編集ツールです。
Adobeは、皆さんも一度は聞いたことがあるアプリであるAdobe Photoshop、Adobe Illustoratorなどを開発販売しているメーカーです。
Adobe Firefly(ベータ版)は、2023 年 3 月 21 日にリリースされたまだ生まれたばかりのツールなのです。
Adobe Firefly(ベータ版)は、米Adobeは5月23日(現地時間)ベータテスト中であるのを一般開放したと発表し、「Adobe アカウント」さえあれば誰でも「Firefly」の機能を体験できるようになりました。
この機能は、将来的にAdobe Creative Cloud、Adobe Document Cloud、Adobe Experience Cloud、Adobe Expressのワークフローに直接搭載される予定であり、実際に、現時点でもPhotoshop内で利用が可能となっています。
このAdobe Firefly(ベータ版)の特徴について次に挙げておきます。
- テキストから画像やベクター、ビデオ、3Dなどのコンテンツを生成できる画像生成AI
- アドビ製品やサービスに直接搭載され、制作ニーズや用途、ワークフローに合わせて様々な画像生成AIツールを提供予定
- Adobe Stockの画像や一般に公開されているライセンスの内容やパブリックドメインの内容を対象としており、商業利用として安全性を考慮した内容を生成するように設計
- クリエイター所有のコンテンツがFireflyのトレーニングに使われないようにするため、「Do Not Train」タグを導入
- クリエイター中心のアプローチで、制作向け画像生成AIの責任ある開発に努めており、説明責任、社会的責任、透明性というアドビのAI倫理原則に沿って開発、展開
Adobe Firefly(ベータ版)を利用する上での注意点など
Adobe Firefly(ベータ版)を利用する上での注意点を挙げるとすれば次の通り。
- まだ正式提供ではなく、商用目的での利用は不可
- 画像生成機能は静止画のみで、動画や3Dなどの他のコンテンツ生成機能は開発中
- 提供されているアートワークに限られており、自分でアップロードした画像やベクターを使うことは不可
- ベータ版に参加するにはAdobe アカウントが必要
- 暴力的、憎悪、または成人向けの画像を生成することは不可。
これらの画像を生成する英語の言葉を入力しても生成時点ではじかれます。
Adobe Firefly(ベータ版)を利用するまで
Adobeのアカウント登録がすでに済んでいるものとして以後の説明をしていきます。
Adobe Firefly(ベータ版)を利用するには、次のURLに移動して、右上の「ログイン」をクリックします。
ログイン画面が表示されますので、メールアドレスを記入して「続行」をクリック、パスワード入力画面になりますので、パスワードを記入して「続行」をクリック、携帯電話番号を追加画面が表示されますのでスマホ番号を記入して「続行」をクリック、スマホ番号宛に認証コードが送られるので、そのコードをコピーして、電話番号の確認画面の認証コード記入欄にペースト、「設定がすべて完了しました。」と表示されますので「続行」をクリックします。
最初の「Adobe Fireflyをご紹介」画面に戻りますので「ベータ版に参加する」をクリック。
「GenerativeAlinAdobeapps」画面が表示されたら「Agree」をクリック。
これで、Adobe Firefly(ベータ版)が利用できる画面になります。
上述の画像から、現在利用できる機能は、次の4つです。
- Text to Image
描かせたい画像内容をテキストで指示(Prompt)してAIにより画像生成する機能 - Generative Fill
画像内のある部分を違うもので書き換えたり、何もない所に描かせたいものを支持してAIにより画像を修正したり付け加えたりする機能 - Text Effects
テキスト(英語)の文字をAIにより色々と装飾して描かせる機能 - Generative recolor
ベクターアートの色やカラーパレットのバリエーションを、AIによりテキスト入力やドロップダウンメニューを使って瞬時に生成できる機能
今回は、1.~3.までを紹介します。
Adobe Firefly(ベータ版)を使ってよう!
Text to Image
作成するまでの手順
Adobe Firefly(ベータ版)が利用できる画面で「Text to Image」の「Generate」をクリック。
「Welcome to Adobe Firefly(Bets)」画面が表示されますので「Next」をクリック、「Firefly's data and addressing bias」画面が表示されますので「Next」をクリック、「Limitations」画面が表示されますので「Next」をクリック、「Terms and policies」画面が表示されますので「Done」をクリック。
「Text to Image」で作成された画像が幾つも表示されますので、あなたが良いと思う画像をクリック(ここではミッドタウン・マンハッタンの桜を選択)
すると、画像生成画面が表示されます。
画像の生成条件設定
- Aspect Ratio
Landscape(4:3)、Portreit(3:4)、Square(1:1)、Widesqreen(16:9)、Vertical(9:16)の5種類から選択可能 - Content Type
None、Photo、Grafic、Artの4種類から選択可能 - Style
- Color and tone
None、Black and white、Muted color、Wam tone、Cool tone、Vibrant color、Pastel colorの7種類から選択可能 - Lighting
None、Backighting、Dramatc lighting、Goldenhour、Studio lighting、Low lightingの6種類から選択可能 - Composition
None、Blurry background、Coseup、Wide angle、Narow depth of field、shot from below、Shot from above、Macrophotographyの8種類から選択可能
以上のように、画像生成する条件設定がかなり多くの種類があり、全てを試すことには紙数の関係から無理がありますので、これらの内から幾つかを選んで画像生成をしてみたいと思います。
隅田川沿いの桜
Prompt : Cherry blossoms along the Sumida River on a rainy day
その他の生成条件は次の通り。
- Aspect Ratio : Widesqreen(16:9)
- Content Type : None
- Style : 設定せず
- Color and tone、Lighting、Composition : None
4枚の画像が生成された画像は、次の通り。
Content Typeによる違い
Content Type(None、Photo、Grafic、Art)により各4枚の画像が生成されますが、それら画像の中で右上の画像をそれぞれコピー&ペーストして、並べた画像が次の通り。
Photoの画像は手前の桜が綺麗にピントもあって明確に描かれ、あたかも本当の風景のように描かれています。
Aspect Ratioによる違い
今度はContent typeをPhotoに固定して、その他の条件は前と同じで、Aspect Ratioの違いによりどのような画像が生成されるかを見てみます。
Prompt : a tiny chin dog looking cute
作成された画像は次の通り。
StyleのConcepts内のスタイルの違い
今度はContent typeをNoneに固定して、その他の条件は前と同じで、StyleのConcepts内のスタイルの違いによりどのような画像が生成されるかを見てみます。
Generative fill
Generative fillを使うまでの手順
Adobe Firefly(ベータ版)が利用できる画面で「Generative fill」の「Generate」をクリック。
すると、Generative fillの画面になりますので、「Upload image」をクリックして、パソコン内から画像を読み込むか、「Use a brush to remove objects or paint in new ones」と書かれた部分あたりに画像ファイルをドラッグ&ドロップします。
ここでは、前にAdobe Firefly(ベータ版)で描いた3匹の動画の画像をドラッグ&ドロップしました。この画像に対して「Generative fill」の機能を適用していきます。
Remove機能
3匹の動物の画像内の花を取り除いてみましょう。
左のメニュー「Remove」をクリックし、取り除きたい花をブラシで塗り潰し、「Remove」ボタンをクリック。4枚の絵が作成されますので、その中から好きなものを選んでください。
背景削除
上述の画像を残し、背景を削除してみましょう。
左のメニューで「Insert」又は「「Remove」をクリックし、画像の下にあるメニューの「Background」をクリック。4枚の絵が作成されますので、その中から好きなものを選んでください。
画像の置換え
次に、3匹の動物の絵で、左のリスの画像部分を猫に置き換えてみましょう。
左のメニューで「Insert」をクリックし、画像の下にあるメニューの「Add」をクリックし、置き換えたい画像部分を塗り潰し、Prompt部分に置き換えたい画像のPrompt「ここでは、cat」を記入して、「Generate」をクリック。4枚の絵が作成されますので、その中から好きなものを選んでください。
画像の追加
最後に、3匹の動物の上の方にチョウチョを入れてみましょう。
左のメニューで「Insert」をクリックし、画像の下にあるメニューの「Add」をクリックし、画像を加えたい画像部分を塗り潰し、Prompt部分に加えたい画像のPrompt「ここでは、butterfly playing with fluttering」を記入して、「Generate」をクリック。4枚の絵が作成されますので、その中から好きなものを選んでください。
Text effects
Text effectsを使うまでの手順
Adobe Firefly(ベータ版)が利用できる画面で「Text effects」の「Generate」をクリック。
Text effectsの選択画面になりますので、好きな文字スタイルを選択してクリック、
すると、Text effectsの画面になります。
実際に文字を生成してみよう!
この機能は、Text to imageと同様に、色々な文字生成の設定を変えられますが、ここでは、次の設定で行いました。
- Sample prompts : Flowers
- Text effects fit : Medium
- Font
Acumin Pro、Source Sans 3、Alfarn 2、Cooper、Poplar、Vorticeの6種類 - Color
Background Color : なし
Text Color : ピンク - 描かせる文字 : Adobe Firefly(β)
- 文字内に入れるもの : Fire
Adobe Firefly(ベータ版)の評判
Adobe Firefly(ベータ版)につてい、Twitterでのツイートを調べてみました。
検索ワードは「Adobe Firefly(ベータ版)」で検索して、「最新」から2つほど載せます。
🔰生成AI🔰
ついにAdobeから画像生成AI『Firefly(ベータ版)』が登場‼️【使われる画像】
▪️Adobe Stockで許可された画像
▪️オープンライセンスの画像
▪️著作権切れの画像
👉著作権問題が発生しにくく安心してつかえそう【ベータ版の特徴】
✅商用利用不可
✅4種類の生成AIが体験できる… pic.twitter.com/Lf04PKBzHg— おもち💎omochi.eth (@omochibigaku) May 31, 2023
Adobe fireflyのベータ版をお試し。
こんな可愛げなニャンコイラストもサクッと作成🐈⬛現在は、商用利用はできないようですが
今後イラレやフォトショと連携してクリエイターのサポート機能を担っていく様子。#ジェネレーティブAI pic.twitter.com/vg9zOVHNZr— きたづめひろこ│おうち秘書修行中🏠 (@scencerity7ancy) June 1, 2023
多くの書き込みも見られ、大変評判も良く人気がある事が伺えます。
Adobe Firefly(ベータ版)を使った感想
現時点でのAdobe Firefly(ベータ版)には、「Text to Image」、「Generative Fill」、「Text Effects」、「Generative recolor」の4種類の機能が利用でき、この内、「Generative recolor」を除いた3種類の機能について紹介してきました。
「Text to Image」機能は、Midjourney、Stable Diffusionと同様に描かせたい画像の内容をテキストで記述(Prompt)して描かせる機能ですが、生成する画像はかなり綺麗なものが生成され、特に、画像生成する際の条件設定が細かく設定でき、全ての機能を試せることができませんでした。
Stable Diffusionのように詳細なPromptを記述すると描かせることができない場合が多くあり、Adobe Firefly(ベータ版)の特徴として、簡単なPromptで画像を生成し、画像生成条件を色々設定して望みの画像に近づけるようにした使い方が良いのではないかと感じました。
Generative Fill機能は、かなり優れもので、Text to Imageで綺麗に描くことができない場合(例えば、余分なものが生成されたり、画像その物が望みのものでない場合など)に修正したい部分を塗り潰して、望みの画像に変更が可能であり、大変便利であると感じました。
「Text Effects」機能も、どのように活用するかは人それぞれでしょうが。大変面白い機能であると思います。
私は、これで描かせた文字をこのブログのタイトルの一部としてアイキャッチ画像に使用してみました。
現在はAdobeのアカウントを持っていれば、無料で利用できますので、ぜひ皆さんも一度は試してみてはいかがだろうか?
おわりに
皆さんいかがだったでしょうか。
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この記事が少しでも皆様のお役に立てればこれほど嬉しいことはありません。
以上です。
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